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DDIポケット、カーライルと京セラが買収 |
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4社では都内で記者会見を開催。米カーライル マネージング・ディレクターで日本代表の安達 保氏、京セラ代表取締役社長の西口 泰夫氏、KDDI代表取締役社長の小野寺 正氏、DDIポケット代表取締役社長の山下 孟男氏が出席し、買収の狙いや交渉の過程などが説明された。 今回の合意によって、現DDIポケットの全事業を継承する新会社が10月1日付けで設立される。これまでDDIポケットの株式は、KDDIが80.93％、京セラが13.25％保有していたが、新会社の株主構成は、カーライルが60％、京セラが30％、KDDIが10％となる。新会社の経営陣や従業員は現DDIポケットから移行し、また提供サービスもそのまま移管される。買収方式は「レバレッジド・バイアウト」と呼ばれるもので、短期的に必要な資金を金融機関などから調達できることが特徴とされ、米国をはじめとする海外では一般的な手法という。現時点では、10月1日に新会社が設立され、営業を開始した後、2004年度内には現DDIポケットが清算されるというスケジュールが想定されている。 新会社の社名については、DDIポケット山下社長によれば「現時点では全く未定、白紙の状態」という。従来通りのサービスが提供されるとのことだが、具体的な展開や経営目標についてカーライル安達氏は「これから決定していくこと。ただし法人向けのデータ通信や音声通話に関して強化していきたい」と語った。 カーライルが買収を判断した経緯について安達氏は、「元々カーライルの投資のうち30％程度が通信分野になっており、得意とする事業分野の1つ。世界有数の市場である日本ではPHSの成長余力に注目してきた。DDIポケットはモバイル通信におけるトップ企業であり、業績は順調に推移している。中長期的な競争力は高く、市場の拡大も見込める。従って、DDIポケットの成長力は極めて高いとカーライルと京セラは判断、今回の合意締結に至った」と述べた。 また京セラの西口社長は「従来より株主であり、PHSが誕生したころから基地局や端末を提供してきた。DDIポケットからは厚い信頼を得ている。今回カーライルがPHSの潜在力に着目し、（共同で買収するという）提案をしてもらった。京セラはあくまでもメーカーとしての立場で30％という持ち分を条件にした。買収により、新会社が新機種の投入あるいは高速通信可能な基地局開発を積極的に展開可能となり、それは京セラの通信事業の基盤強化にも繋がる」と京セラの立場を説明した。
KDDIの小野寺社長は「DDIポケットは3期連続で最終黒字を達成し、連結ベースでKDDIグループの売上・利益ともに6％程度を占めている。残念ながらKDDIの資源には限界があるが、新たなリソースを投入すればPHSはさらに発展すると考えてきた。（今後のKDDIは）好調なau事業に資源を集中させていく」と語り、KDDIとDDIポケット双方にとって有益な結果であるとした。 新会社の最も大きな株主であるカーライルは投資によって利益を得る事業のため、DDIポケットも「順調に業績が推移すれば株式を公開したい」と安達氏は語ったが、その時期については「できるだけ早い時期に」とするに留まった。また同氏は「カーライルは、基本的に中長期的に投資活動している。従って短期的にDDIポケットの株式を売却する考えはない」とも語った。
関連情報 ■URL ニュースリリース（DDIポケット） http://www.ddipocket.co.jp/top/news/info/04062101.html ニュースリリース（カーライル・グループ） http://www.carlyle.jp/news/l5-news040621.html ニュースリリース（KDDI） http://www.kddi.com/corporate/news_release/2004/0621/
（ 湯野康隆／関口 聖 ）
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