三井物産は23日、メールアドレスを公開鍵として使うことにより、従来よりも容易に暗号化できるメールソフト「Voltage SecureMail Ver.1.3.5日本語版」を販売開始すると発表した。また、中小企業向けに暗号メールASPサービスを8月2日より提供開始する。
SecureMailは、米Voltage Security社が開発した暗号メールソフト。シンプルなIDを公開鍵として利用する暗号技術「Identity Based Encryption(IBE)」を搭載しているのが特徴だ。IBEは、スタンフォード大学のBoneh教授らによって開発されたもの。2003年11月には、三井物産がVoltage Security社の製品群「Voltage Securityプラットフォーム」の日本総代理店となることが発表されていた。
SecureMailでは、メールアドレスを公開鍵として使用するため、従来の暗号化製品で必要だった電子証明書や失効リスト管理などが不要になり、管理コストが軽減するという。また、ユーザー側のインストールや設定作業も大幅に軽減されるため、個人ユーザーでも導入しやすい。メールクライアントには、プラグインを追加して導入する。対応メールソフトはOutlook 2000以降、Outlook Express 5以降などとなっている。価格は、1サーバー、250ユーザーのライセンスで480万円。
また、三井物産では、中小企業やユーザーグループなどを対象にしたASP形式の暗号メールサービスを8月2日より提供する。このサービスでは、ASP形式のため、自社インフラを保有しなくても暗号メールサービスを利用できる点が特徴だ。料金は、1ユーザーあたり月額800円で、15ユーザーから利用可能となっている。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.mitsui-security.com/news/040623Release_Voltage.pdf
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・ 米Voltage Security、メールアドレスなどのIDだけで暗号通信できる技術(2003/11/04)
( 大津 心 )
2004/06/24 12:35
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