米America Online(AOL)は24日、インターネット広告代理店の米Advertising.comを4億3,500万ドルの現金で買収することで最終的に合意したと発表した。
AOLが保有する広告スペースと、Advertising.comのネットワークを利用している広告主を組み合わせることにより、800社以上の広告主が1億4,000万人以上のAOL利用者にアクセスできるようになる。そのほかにもAOLは、広告表示1,000回あたりの広告費(CPM)やコストパークリックといったパフォーマンスベースの広告を、広告主に合わせたブランド戦略などととにソリューションとして提供できるようになる。
comScore Media Metrixが2004年5月に調査したところでは、Advertising.comは毎月1億1,000万人以上のユニークビジターを抱え、米国のWeb利用者の70%をカバーしているという。Advertising.comはさまざまなWebサイトやサーチエンジン、メールマガジンから広告スペースを買い取り、同社の「AdLearn」技術を利用して広告スペースに合う広告を配信する。同社は2003年には80%の急成長を記録し、売上高が1億3,200万ドル、営業利益が1,210万ドルに達している。
Advertising.comの本社はボルチモアに残り、別個の会社として存続する一方で、AOL Media NetworkのMichael J.Kelly社長の監督下に入る。同社には300人の従業員がおり、米国以外に英国、フランス、ドイツ、ノルウェー、スウェーデン、デンマークで営業している。
AOLのJonathan Miller会長兼CEOは、「Advertising.comは、利益体質でスケーラブルという非常に魅力的なビジネスを作り上げた。今回の買収は、昨年大きく前進したAOLの広告ビジネスを推進するための戦略的な動きである」とコメント。膨大な広告スペースを持ち、昨年から今年にかけて2億ドル以上の広告利益を上げたAOLを成長させるための戦略的買収であることを強調した。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://media.aoltimewarner.com/media/press_view.cfm?release_num=55254061
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/06/25 12:32
- ページの先頭へ-
|