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国内ルータ市場の出荷台数とエンドユーザー売上金額の予測 2002年~2008年
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IDC Japanは、国内ルータ市場に関する調査結果を発表した。今回の発表は、同社が発行したレポート「国内ルーター市場 2004年~2008年の予測」「国内ルーター市場 2003年の分析とブランドシェア」を元にしたものになっている。
発表によれば、2003年の国内ルータの出荷台数は、前年比13.9%減の192万8,000台。エンドユーザーに対する売上金額は同14.1%減の1,489億6,100万円となり、出荷台数、金額ともに大きく減少している。また、2003年から2008年にかけての国内ルータ出荷台数の年間平均成長率(CAGR)を6.7%と予測。2008年の出荷台数は266万9,000台に達するとしている。エンドユーザーに対する売上金額のCAGRは3.2%と予測しており、2008年の売上金額は1,742億5,500万円に達する見込みだ。
IDCでは、市場を「ハイエンド」「ミッドレンジ」「ローエンド」「SOHO」の4つのセグメントに分類。2003年のエンドユーザーに対する売上金額比率は、ハイエンド分野が39.4%、ミッドレンジ分野が17.9%、ローエンド分野が11.8%、SOHO分野が30.9%となった。IDCの分析によると、2003年はハイエンド分野において、金額ベースで需要が回復に向かう兆しが見え始めたという。これは、通信事業者間の激しい競争により、各事業者がサービスの価格競争に対処するため、付加価値を強化する戦略を取り始めたことが原因だとしている。なお、ミッドレンジ分野に関しては、エンドユーザー売上金額では前年比8.2%減だったが、出荷台数では同10.5%増になった。また、ローエンド、SOHO分野はともに、出荷台数、売上金額とも2桁台の落ち込みになったという。
IDC Japanコミュニケーションズの矢入純子リサーチマネージャーは、「ルータ市場全体での製品単価の下落は今後も継続する」とコメント。「ベンダーは、製品の利益率向上に向けて効果的なプロモーションを行なうと同時に、販売チャネル戦略の改善・強化に注力すべき」と分析した。また、「企業ユーザーは、将来性や拡張性を考慮して投資するべきだ」としている。
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2003年国内ルーター市場セグメント別エンドユーザー売上金額の比率
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関連情報
■URL
IDC Japan
http://www.idcjapan.co.jp/
( 鷹木 創 )
2004/06/25 14:17
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