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ウイルス感染報告数がこの1年で倍増～トレンドマイクロの上半期レポート |
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トレンドマイクロは2日、同社サポートセンターに寄せられた問い合わせ件数をもとにした2004年上半期のウイルス感染被害レポートをとりまとめた。1月1日から6月30日までの国内の感染被害報告数は合計36,039件で、2003年上半期の17,026件から倍増。Blasterが流行した2003年下半期の30,581件に比べても増加している。 ウイルス別のランキングは下記の通り。
トレンドマイクロでは上半期の傾向について、「ネットワークウイルス発生の加速」「Web上に仕込まれたトロイの木馬」「ウイルスによる情報流出の危険」「マスメール型ワームの流行」という4つのトピックを挙げている。 ネットワークウイルスについては、4月にWindows XP/2000のLSASS脆弱性を悪用する「WORM_SASSER」が、この脆弱性が公表されてからわずか17日後に登場している例を紹介。日本では大きな被害に至らなかったものの、脆弱性の発見からウイルス発生までの期間が短縮してきているとともに、ネットワークに接続しただけで瞬時に侵入されてしまうという性格から、「不正なパケットの流通を遮断するルータ的機能や個々のパソコンを防御するためのパーソナルファイアウォール機能の導入は必須」としている。 Web上のトロイの木馬については、世界的には被害が少ないものの、日本では2003年以降、目立っているという。不審なWebサイトを安易に訪問しないのはもちろん、掲示板などで紹介されているリンクから悪質なサイトに行き着く例も多いため、「Webサーフィンも気軽に楽しめなくなっているのが現状」だとしている。 ウイルスによる情報流出では、感染したPC内のファイルやデスクトップ画面ショットなどを「Winny」ネットワーク上に流す「WORM_ANTINNY.G」により、機密資料などが流出した事例を紹介。また、ランキングで3位に入った「WORM_AGOBOT」や8位の「TROJ_REVOP」のように、「ハッキングツール」の活動を行なう不正プログラムが多様化しているとし、今後もウイルスによる情報漏洩の危険が高まっていくと述べている。 マスメール型ワームについては、1位の「WORM_NETSKY」、4位の「WORM_MYDOOM」など典型的なものが流行。目新しい手法ではないものの、「システムからのエラーメールのような形式を利用することでユーザーの心理を突き、添付ファイルを実行させるという手法」で広まった。また、ウイルス作者同士の競争によって短期間に数十種の亜種が登場するとともに、送信者が詐称されているためにエラーメールや返信メールが拡散してしまう傾向があると指摘。感染の危険性だけではなく、迷惑メール的な被害をもたしているとしている。 トレンドマイクロでは2日、6月の感染被害ランキングもあわせて発表している。1位が「TROJ_AGENT」で857件（5月48件）、2位が「WORM_NETSKY」で547件（同693件）、3位が「JAVA_BYTEVER.A」で498件（同282件）などとなっており、2位のWORM_NETSKYを除く10位中9種までがWebが感染経路のものだった。なお、報告件数の合計は9,309件で、5月の7,199件から増加している。 関連情報 ■URL ニュースリリース http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2004/mvr0406.htm 関連記事：2003年上半期のウイルス被害、Script型や共有フォルダ経由型が増加傾向 http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0702/trend.htm 関連記事：トレンドマイクロ、5月度のウイルスランキング発表 http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/06/02/3332.html
（ 永沢 茂 ）
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