独法務省は、インターネット上の違法なファイル交換と闘うコンテンツ産業の援護射撃となるよう、さらなる法的措置を講じる予定であることを明らかにした。
ドイツではすでに著作権法の改正で、インターネット上でも著作権者がある程度保護されるようになっている。しかし、ファイル交換システムに対しては法務省がほとんど対策を講じてこなかったため、ほとんど無力といってよかった。そんな中、このほど開催された独マルチメディア会議2004で、映画業界や音楽業界の関係者が集まる中、法務省自身も抜本的な対策に乗り出すと宣言した。
今回新たに講じる対策として、これまでセキュリティ関連の部局のみがアクセスできた個人情報の記録に、著作権関連を取り締まる民間担当部局の担当者もアクセスできるようにする。例えば、インターネットユーザーのアクセス履歴をプロバイダーに問い合わせることが可能となった。
さらに、ファイル交換ソフトを完全に取り締まることができない現在の著作権法を、今秋の成立を目指して改正する予定だという。保護されたコンテンツについては、プライベートサイトにおけるダウンロードと複製にも罰金刑を科すことができるように改正するという。従来であれば、パブリックサイトにおけるダウンロードのみが罰金刑の対象であった。
今後、音楽業界や映画業界がコンテンツ産業としてインターネット時代を生き延びる環境が整いそうだが、逆にインターネット上の自由を謳う団体との調整に時間をとられそうだ。
関連情報
■URL
独法務省(独文)
http://www.bmj.bund.de/
( Gana Hiyoshi )
2004/07/06 12:01
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