沖電気工業は9日、1波長で160Gbpsの通信が可能となる光送受信装置の開発に成功し、安定した640kmの長距離伝送を実現したと発表した。1波長で160Gbpsの装置は世界で初めての開発となり、沖電気工業では2005年に出荷を開始するとしている。
今回開発された光送受信装置では、光の長短パルスを利用して時間軸上に重ならないように並べる“光時分割多重”を用いて、40Gbpsの光信号4つを重ね合わせることにより160Gbpsでの通信を実現している。
これまでは、40Gbpsの光信号を遅延回路などで多重化させた擬似的な160Gbpsの光信号を生成する技術はあったものの、これは同じ信号を多重化しているため実効速度は40Gbpsであり、また長距離での通信においては温度や振動による影響を受けやすいという課題があった。今回の装置では、光時分割多重技術と、隣り合う信号との重なり部分を消してきれいな光信号波形を作る搬送波抑制信号を利用することで、640kmの長距離伝送の実現に成功したという。
沖電気工業では、7月13日から幕張で開催される「インターオプト2004」に今回開発した装置を出展し、展示会場で160Gbpsの伝送実験を行なう。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.oki.com/jp/Home/JIS/New/OKI-News/2004/07/z04036.html
インターオプト2004
http://www.oitda.or.jp/main/io/io04home-j.html
( 三柳英樹 )
2004/07/09 14:42
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