シマンテックは9日(米国時間)、PC内で発見したメールアドレスすべてに自分自身を添付して送信するほか、PC内のファイルを上書きするウイルス「Gaggle.E」を危険度“2”で警告した。
Gaggle.EはGaggle.Dの亜種であり、一部のファイルを上書きする機能を持っている。PC内で発見したすべてのメールアドレスに自分自身を送信する機能や、ファイル共有ソフトでの感染拡大を図る点が特徴だ。
実際に感染すると、Windowsのシステムファイルに複数のファイル名を用いて自分自身をコピーし、レジストリをWindows起動時に自分自身が起動されるように改変する。次に、感染したPCのシステム時間が「3日の場合」「11日の場合」「19日の場合」「26日の場合」に、それぞれ異なったメッセージを表示する。また、「29日の場合」にはWebサイト「www.arvil-lavigne.com」を表示するという。したがって、これらの日付にメッセージやWebサイトが表示された場合には、Gaggle.Eに感染している可能性が高いと言える。
続いて、ファイル交換ソフト「SoulSeek」を探し出し、存在する場合には共有ファイルに自分自身をコピーする。また、PC内に存在する拡張子「.html」「.php」「.mht」などのファイルを探しだし、自分自身で上書きする。
その後、PC内から収集したすべてのメールアドレスに対して自分自身のコピーを添付し、独自のSMTPエンジンで送信する。その際、送信者欄や件名、本文などはランダムに選択されるため不定だが、添付ファイル名は「Filezip.zip」で固定だという。したがって、添付ファイル名が「Filezip.zip」である場合には、Gaggle.Eである可能性が高い。
Gaggle.Eに感染した疑いがある場合には、ウイルス対策ソフトのウイルス定義ファイルを最新版に更新して検索し、Gaggle.Eとして検出されたプログラムを削除すればよい。ただし、この際にセーフモードで起動して「有害プロセス」を終了させる必要があるため、注意が必要だ。また、改変されたレジストリを修正しなければならない。
関連情報
■URL
Gaggle.E
http://www.symantec.co.jp/region/jp/sarcj/data/v/vbs.gaggle.e@mm.html
( 大津 心 )
2004/07/12 15:49
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