通信会社米GlobeTel Communicationsの完全子会社である米Sanswire Networksは14日、成層圏飛行船「Stratellite」に搭載した無線通信機能の実験に成功したと発表した。
この実験では、複数のIP技術やサービスについて、異なった周波数帯を利用して無線通信テストを行なった。GPSを用いてStratelliteを静止させ、地上からの電波を受信。搭載した複数のアンテナで別の地点に送信した。Stratelliteを経由してインターネットへの接続や国際電話が可能で、Sanswireでは、Stratelliteが通信プラットフォームとして利用可能であることを実証したと主張している。
StratelliteはSanswireが命名したもので、人工衛星軌道より低い成層圏(Stratosphere)を飛行することをイメージして名付けられた。Stratelliteは将来的には高度13マイル(約20.9キロメートル)に静止し、全米の主要な都市部を1機でカバーできる。そのため、郊外においても低コストの通信が提供可能になると期待されている。
今回の実験ではStratelliteの無線通信機能を確認したに止まったが、次回のテストではStratelliteを実際に成層圏にまで到達させ高度12.3マイル(約19.8キロメートル)で静止させて実験するとしている。
関連情報
■URL
Sanswire Networks(英文)
http://www.sanswire.net/
関連記事:全米をカバーする成層圏飛行船を使った無線ISPは「月額29ドルで1Mbps」
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0120/sanswire.htm
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/07/15 11:51
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