ソフトウェアアップデート技術が特許侵害にあたるとして、米Microsoftと米Apple Computerが提訴された。知的財産権ライセンス会社の英BTGと、発明家のRichard Reisman氏が社長を務めるTeleshuttle CorporationおよびTeleshuttle Technologiesが20日、カリフォルニア州北部連邦地裁に訴状を提出したことを明らかにした。問題となっているのは米国特許第6,557,054号で、原告はMicrosoftとAppleのOSおよびMicrosoftのOffice製品がTeleshuttle Technologiesの特許を侵害していると主張している。
この特許を保有するReisman氏は、インターネットが一般的になる以前の1990年代初めに、ネットワークを使ったコンピュータの新しい手法について研究する中でこの発明にたどり着いた。Reisman氏は1998年に知的財産権ライセンス会社の草分けともいわれるBTGに援助を求め、現在では同社がReisman氏とTeleshuttle Technologiesの代理人として独占的ライセンシーの権利を保有している。特許そのものは2003年4月29日に米国特許商標庁によって授与されている。
訴訟に発展した理由についてBTGは、「商業的に納得できる条件でライセンス合意することをMicrosoftとAppleが遅らせた」と説明している。この件については英Daily Telegraph社が、Microsoftを含む複数の企業に対してBTGがライセンス交渉を行なっていると報道していたが、MicrosoftとApple以外の企業とどのような交渉を行なっているのか、または合意に至ったかについては現在のところ明らかになっていない。また、MicrosoftとAppleはともにコメントを発表していない。
Reisman氏が保有する別の特許についてもBTGがMicrosoftに対して訴訟を起こしており、この件ではMicrosoftのアクティブデスクトップとオフラインブラウジング技術が同氏の特許を侵害しているとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.btgplc.com/news/20072004MicrosoftApple.html
ニュースリリース(英文)
http://www.btgplc.com/news/20072004Microsoft.html
米国特許第6,557,054号(英文)
http://patft.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO1&Sect2= HITOFF&d=PALL&p=1&u=/netahtml/srchnum.htm&r=1&f=G&l= 50&s1=6,557,054.WKU.&OS=PN/6,557,054&RS=PN/6,557,054
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/07/21 12:28
- ページの先頭へ-
|