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ヤフーの第1四半期決算、オークション事業は不正出品対策の影響で横ばい


 ヤフーは21日、2004年度第1四半期(4月~6月)の連結決算を発表した。売上高は244億9,500万円(前年同期比57.4%増、前四半期比8.5%増)、営業利益は134億7,000万円(前年同期比59.7%増、前四半期比8.3%増)となっている。

 売上高を事業部別で見ると、「オークション事業部」が60億8,500万円(前四半期比4.2%増)、情報掲載サービスなどを提供する「リスティング事業部」が56億3,700万円(前四半期比26.5%増)を計上したほか、「Yahoo! BB事業部」が38億900万円、コンテンツを提供する「メディア事業部」が20億5,300万円、「ショッピング事業部」が19億9,400万円、「ビジネスソリューション事業部」が3億5,100万円などとなっている。全売上高に対する構成比でリスティングが23.0%を占め、オークションの24.8%に匹敵する規模となった。

 さらに営業利益では、43億400万円を計上したリスティングが構成比32.0%となり、42億3,200万円を計上したオークションの31.8%を超えた。リスティングが好調な理由は、リクルートとの提携による求人情報サイト「Yahoo!リクナビ」の売上が大きく伸びたことによるもので、井上雅博代表取締役社長も「今期の一番のハイライトはリスティング事業」とコメントしている。

 これに対してオークションでは、利用者や出品数は順調に伸びているものの、不正出品に対する取り締まりを強化したことで取扱高がほぼ横ばいに止まっていることの影響が出た。実際、今四半期中にヤフー側で削除した不正出品は118万件あったという。「放置していたら取扱高で30~40億円は増えたと思う。しかし、いたずらに取扱高を追うよりも、安全対策を進めるほうが長期的に利用拡大につながる」(井上社長)と判断した。なお、6月におけるYahoo!オークションの1日あたりの平均取扱高は15億円となっている。

 このほか、Yahoo!オークションでは安全対策として6月22日から郵送による出品者の住所確認を開始しているが、井上社長によると、当初は全出品者を対象に行なう方針だった確認作業を、オークション履歴の浅いユーザーだけに規模を縮小したという。IDを取得してから不正行為が行なわれるまでの期間を同社が調査した結果、1年以上継続的にオークションを利用しているユーザーは問題なく、新しいユーザーだけを住所確認すれば不正や詐欺を防止できると判断したとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://docs.yahoo.co.jp/info/investor/jp/bizres/gaikyo/20040721/
  決算説明会プレゼンテーション資料
  http://docs.yahoo.co.jp/info/investor/jp/bizres/present/20040721/
  関連記事:ヤフーの2003年度決算、売上高は62%増の757億円
  http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2004/04/21/2879.html
  関連記事:ヤフー、2003年第1四半期決算好調。東証に上場申請
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0717/yahoo.htm


( 永沢 茂 )
2004/07/21 20:06

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