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JANIS、一般電話回線を利用した下り60Mbps/上り10MbpsのVDSLサービス


 長野県協同電算(JANIS)は、下り最大60Mbps、上り最大10MbpsのVDSLサービス「ウルトラ60Mコース」を8月1日より開始する。月額料金はISP料や回線接続料、モデムレンタル料を含み、有線放送回線での利用が4,095円、NTT電話回線での利用が4,200円。

 VDSL(Very High Speed DSL)は、従来は集合住宅構内などでの光ファイバ分岐といった短距離で用いられていた技術。JANISでは7月22日に行なわれた社団法人情報通信技術委員会(TTC)で一般電話回線でのVDSL使用が承認されたことを受けて、8月1日より有線放送回線でサービスを開始する。総務省の認可が下り次第、9月からはNTTの電話回線でもサービスを提供する予定。

 ウルトラ60MコースではLR-VDSL(Long Reach-VDSL)技術を採用し、下りの周波数帯に138kHz~3.5MHz、5.2MHz~8.5MHzを、上りの周波数帯に26kHz~138kHz、4MHz~5.2MHz、8.5MHz~12MHzを使用する。500m~1.5kmの短距離ではVDSLの特性を利用して下り最大60Mbps、上り最大10Mbpsでの高速通信が可能。1.5km以上の距離では使用する周波数帯域を狭くしていき、2.5km以上ではADSLと同一の帯域を使用したADSL機能が利用できる。JANISではLR-VDSLの構内以外での商用サービスは世界初としている。

 月額料金は回線接続料やISP料、VDSLモデムレンタル料、NTT回線使用料を含み、有線放送回線での利用が4,095円、NTT電話回線での利用が4,200円。メールアドレス1個とメールウイルスチェックサービス、20MBのホームページ作成スペースが標準で利用できる。8月1日からは長野県内の伊那有線各局でサービスを開始、8月下旬には県内の有線放送で順次サービスを開始する予定。長野県内の電話回線でのサービスは9月以降となる見込み。

 JANISでは8月から接続速度に応じたADSL料金補償制度も導入する。対象は「スタンダード8M」「アドバンス12M」「スペシャル26M」「ウルトラ60M」の4プランで、リンクアップできない場合は他のコースへ無料で変更できるほか、下りリンク速度が基準を下回る場合は、リンク速度に応じた低価格コースの料金が適用される。

 8月1日からはWebメールサービスも開始される。Webメールサービスは月額105円で、携帯電話からの閲覧や迷惑メールの学習型フィルターといった機能を備えるほか、オンラインストレージとしても利用できる。8月からJANIS会員向けにサービスを開始、今後はJANIS会員以外にも提供していく方針。このほか、DNSサービスの開始や料金体系の見直しなどもあわせて発表された。

ADSL料金補償制度で適用されるコース料金
コース名称 下りリンク速度
1Mbps以下 2Mbps以下 8Mbps以下 12Mbps以下
ウルトラ60Mコース ライト1Mコース エントリ2Mコース スタンダード8M アドバンス12M
スペシャル26Mコース
アドバンス12Mコース
スタンダード8Mコース


関連情報

URL
  ニュースリリース(ウルトラ60Mコース)
  http://www.janis.or.jp/adsl/release_urutora60.html
  ニュースリリース(新料金体系)
  http://www.janis.or.jp/adsl/release20040728.html


( 甲斐祐樹 )
2004/07/28 19:02

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