デンマークのセキュリティベンダーSecuniaは30日、Webブラウザ「Mozilla」と「Firefox」にユーザーインターフェイスを偽装(スプーフィング)できる脆弱性が存在すると発表した。危険度は“中”と認定されている。
この脆弱性は、細工を施したWebサイトによって、MozillaやFirefoxのユーザーインターフェイスを偽装できるというもの。問題は、Mozillaなどが、XUL(XML-based User Interface Language)ファイルを含んだWebサイトを制限していないことが原因だという。
MozillaやFirefoxのユーザーインターフェイスは、公開言語であるXULで記述されている。このことから、Secuniaでは攻撃者がこの脆弱性を悪用することによって、ツールバーやSSL証明書やアドレスバーなど、多くのユーザーが利用するユーザーインターフェイスを攻撃することができるとしている。
なお、Secuniaがこの脆弱性を確認したバージョンは、「Mozilla 1.7 for Linux」、「Mozilla Firefox 0.9.1 for Linux」、「Mozilla 1.7.1 for Windows」、「Mozilla Firefox 0.9.2 for Windows」だとしているが、それ以前のバージョンにおいても影響を受ける可能性があるという。
また、この脆弱性を修正した「Mozilla」および「Firefox」は公開されていないことから、同社では回避方法として「疑わしいサイトにはアクセスしない、リンクをクリックしない」や「信頼できるWebサイトしか閲覧しない」ことなどを挙げている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://secunia.com/advisories/12188/
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( 大津 心 )
2004/07/30 19:29
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