マイクロソフトは31日、Internet Explorerの脆弱性「MS04-025」を発表、累積的セキュリティ修正プログラムを公開した。修正対象となる脆弱性は3つで、いずれも悪意ある攻撃者からリモートでコードを実行される可能性があり、深刻度は“緊急”となっている。
対象となるのはInternet Explorer 5.01/5.5/6。今回修正される脆弱性は、ナビゲーション クロスメソッドの脆弱性、不正なBMPファイルのバッファオーバーランの脆弱性、不正なGIFファイルのダブル フリーの脆弱性の3つ。
ナビゲーションクロスメソッドの脆弱性は、「クロスゾーンスクリプティングの脆弱性」としてISSなどが警告していたもので、すでに攻撃コードも発見されていた。悪用すると、攻撃者はWebサイトを訪問するとリモートでコードが実行されるWebページを作成できる。
不正なBMPファイルのバッファオーバーランの脆弱性と不正なGIFファイルのダブル フリーの脆弱性では、Internet ExplorerのBMPおよびGIFファイルの処理にバッファオーバーランの脆弱性が存在し、悪用すると攻撃者が任意のコードの実行が可能となる。
今回修正される脆弱性はいずれも、ユーザーが管理者権限でログオンしている場合には、悪意ある攻撃者が攻撃されたPCの完全な制御を取得する可能性があり、ファイルの操作、ユーザーアカウントの作成などもリモートで実行される危険性がある。
累積的修正プログラムは、Windows Updateサイトにアクセスすることで適用できる。
■URL
MS04-025:Internet Explorerの重要な更新
http://www.microsoft.com/japan/security/security_bulletins/ms04-025e.asp
MS04-025詳細情報(Microsoft TechNet)
http://www.microsoft.com/japan/technet/security/bulletin/MS04-025.asp
Windows Updateサイト
http://windowsupdate.microsoft.com/
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( 工藤ひろえ )
2004/07/31 14:41
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