米Motorolaと、純粋なP2Pネットワークを使った通信ソリューションを開発している米MeshNetworksは9日、製品販売で提携したと発表した。MeshNetworksが開発した「MeshNetworks Enabled Architecture(MEA)」製品を、Motorolaの営業ネットワークを通して公共機関などに販売していく。
MEAは、P2P技術を使ったメッシュネットワークの応用により、近隣に存在するノードを把握して自動的に通信経路の網を作り出す。また、電波状況が悪くなったりコンピュータに異常が発生するなどでノードが突然消えてしまった場合にも、ネットワークの自己修復を行ない、遠くにあるノードとの通信関係を確立するための仕組みを備えている。MeshNetworksのシステムはすでに米国政府の公共機関や、交通機関をサポートするITSなどに採用されている。
MeshNetworksの技術を使えば、無線システムを搭載したPDAなどの携帯機器だけで近隣のブロードバンドネットワークを探し出すことができ、特に過酷な状況のもとで威力を発揮すると考えられている。
例えばフロリダ州オレンジ郡の消防局では、「我々は当初MeshNetworksの技術をデータ通信ソリューションとしてしか考えていなかった。しかし、この技術の位置確認能力に注意が向けられると、我々は即座にこの技術が、燃えている建物の中の行方不明の消防士の位置を確認できる潜在能力を持っていることに気が付いた」とコメントし、MeshNetworksと3年以上にわたって研究を進めていることを明らかにした。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.meshnetworks.com/pages/newsroom/press_releases/release_08_09_04.htm
関連記事:“アドホックP2Pネットワーク”の米MeshNetworksが製品を初出荷
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/1119/meshnet.htm
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/08/10 12:18
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