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Secuniaが用意したデモサイト。中身はSecuniaだが、アドレスバーには「www.yahoo.com」と表示されているのがわかる
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デンマークのセキュリティベンダーSecuniaは16日、Internet Explorer(IE)のアドレスバーに表示されるURLを偽装できる脆弱性を警告した。フィッシング詐欺などに悪用される可能性がある。同社では、深刻度“中”として評価している。現在マイクロソフトは、この脆弱性を修正するセキュリティ修正プログラム(パッチ)をリリースしていない。
この脆弱性は、細工が施されたWebサイトを閲覧すると、実際に訪れているWebサイトと異なったURLがIEのアドレスバーに表示されるというもの。例えば、アドレスバーに「www.yahoo.com」と表示してユーザーを安心させ、サイト内でクレジットカード番号を詐取するといった詐欺行為に悪用される可能性がある。
原因は、IEがアドレスバーの情報を正確に更新できないため。IEが新しいウィンドウを開いた際に、その新しいウィンドウ上で特定の操作が行なわれると、アドレスバーに表示しているURLと実際に表示しているWebサイトのURLが一致しなくなるという。これにより、フィッシング詐欺などに悪用される可能性がある。
Secuniaでは、すべてのパッチを適用したWindows XP SP1/2000 SP4のIE 6において、この現象が起こることを確認したほか、IE 5.01やIE 5.5でも影響を受ける可能性があると指摘している。また、同社ではこの脆弱性の再現デモとして、アドレスバーには「www.yahoo.com」を表示しているものの、中身にはSecuniaのページが表示されているデモサイトを用意している。
同社では回避方法として、IEのアクティブスクリプトを無効にすることや、ほかのブラウザを利用することを推奨している。また、基本的に信頼できないWebサイトやメールのURLをクリックしないことを心がけることも重要だ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://secunia.com/advisories/12304/
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・ IEのフレーム内にほかのサイトを表示できるスプーフィング脆弱性(2004/07/01)
( 大津 心 )
2004/08/18 13:26
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