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NECら3社、公衆無線LANサービス向け新技術。2005年1月に実証実験


シームレス認証技術の概要
 社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)のモバイル・ホームシステム協議会のメンバーであるNEC、富士通、日立製作所の3社は24日、公衆無線LANサービスにおける利用者端末の利用促進技術を開発したと発表した。同技術の実証実験を2005年1月より実施し、PDAや携帯電話などのモバイル機器などに適用する方針だという。

 モバイル・ホームシステム協議会は、NEC、富士通、日立製作所を含む21社が公衆無線LANサービスに関わる共通仕様の策定、公開、標準化の推進や相互運用を目的に設立した協議会。今回3社が開発した技術は、「シームレス認証技術」「プラグ&サービス技術」「シームレスハンドオーバ技術」の3種類となる。

 シームレス認証技術は、複数の公衆無線LANサービス事業者間やインターネットサービス事業者などでユーザーのネットワーク接続設定情報などを事前にサーバーに準備し、ユーザーの端末がその場で自動的に必要な端末設定やネットワークの検索、接続を行なう技術。各公衆無線LANサービス事業者やインターネットサービス事業者ごとに認証が異なるといった問題の解消を目的とする。

 プラグ&サービス技術は、事前に登録されたユーザーの位置情報や年齢、性別、趣味、嗜好を元に、公衆無線LANサービスを自動で絞り込み、端末やネットワーク環境に応じたサービス提供を可能とする技術。ユーザーが公衆無線LANサービスの内容を事前に確認し、利用できる環境を用意する。

 シームレスハンドオーバ技術は、ユーザーがアクセスポイント間を移動した場合でも、ストリーミング配信する映像や音楽コンテンツを回線に応じた品質に自動調整し継続して再生する技術。ユーザーがアクセスポイント間を移動する際にサービスを継続提供するシステムが事業者ごとに異なり、サービス品質のばらつきがある問題を改善するという。

 3社は、これらの技術をPDAおよびサーバーシステムに適用し、2005年1月より実証実験を開始。実験結果をふまえて、今後PDAや携帯電話などのモバイル端末や、無線LANアクセスポイントやサーバー製品などに順次適用する予定だという。また、今回公開された技術のAPI仕様はモバイル・ホームシステム協議会のWebサイトにて公開されている。


プラグ&サービス技術の概要 シームレスハンドオーバ技術の概要

関連情報

URL
  ニュースリリース(日立製作所)
  http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2004/08/0824.html
  モバイル・ホームシステム協議会
  http://mhsf.jeita.or.jp/


( 大久保有規彦 )
2004/08/24 21:03

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