情報通信研究機構(NICT)は26日、P2Pを用いて医療情報を流通する実証実験を9月1日に開始すると発表した。旭川医科大学附属病院を中心に北海道内の病院など16拠点をP2Pネットワークで結び、電子カルテや3D-HDTV(立体ハイビジョン)映像などの情報をやりとりする。
実験では、各病院に保存されたデータをインデックスサーバーに登録し、各拠点から検索・共有できるようにする。セキュリティ面では、アクセス権限証明書による閲覧範囲の制御を行なうほか、データを暗号化して保存し、暗号化したまま高速検索を行なえる技術も開発した。また、すべての拠点からのアクセス履歴を収集し、それらを高速に解析することにより、異常なアクセスを発見・防止するという。
電子カルテの流通が実用化されれば、重複検査や二重投薬を減らすことができ、診療時間の短縮や医療費削減に貢献するとしている。また、3D-HDTVについては遠隔医療の観点から期待されているという。実験は、12月まで行なわれる予定だ。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www2.nict.go.jp/pub/whatsnew/press/h16/040826/040826.html
( 永沢 茂 )
2004/08/27 14:30
- ページの先頭へ-
|