米Sendmailは30日、Sender IDを実装したオープンソースソフトウェアを同社Webサイトで公開テスト用に公開した。Sender IDとは、差出人を詐称するスパムを撲滅するために、差出人の送信サーバーなどの情報を受信者が確認することによってより効果的にスパムをフィルタリングする一連の方法だ。
Sender IDプロトコルは、Meng Wong氏による「Sender Policy Framework」と米Microsoftの「Caller ID for Email」の2つのプロトコルを組み合わせたものであり、IETFのMARID(MTA Authorization Records in DNS)ワーキンググループによって開発が進められている。この技術は、スパムだけでなくフィッシングなどの詐欺行為を防ぐためにも有効であると考えられている。
Sendmailが公開したのは、Sender IDをオープンソースで実装したメールフィルタ(mail filterを略してmilterとも呼ばれる)であり、このモジュールはSendmail MTAと組み合わせてテストできる。Sendmailでは、顧客に重要な情報をメールで送らなければならない企業などに対してこの新しい技術をテストすることを勧めている。
MARIDワーキンググループ共同議長のAndrew Newton氏は、「Sendmailのオープンソースミルターは素晴らしいニュースだ。Sendmailはこの新しい技術をインターネットに持ち込むためにすばらしい働きをしている。すべての人が今すべき重要なことは、これらのアプローチを実世界で試し、実世界で大規模に展開したときに起きる事柄を理解して、詐称メールに終りをもたらすことだ」とコメントした。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
https://www.sendmail.com/smi/news/pressrelease.jsp?eventOID=83061&localId=USA
■関連記事
・ 米Microsoft、スパムメール対策技術「Sender ID」の仕様をIETFに提出(2004/06/25)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/08/31 11:48
- ページの先頭へ-
|