Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

Windows XP SP2日本語版、9月2日午前0時にダウンロード提供開始

追って全国の郵便局やPCショップでCD-ROMを無償配布

Windows XP SP2の主なセキュリティ機能
 マイクロソフトは1日、「Windows XP Service Pack 2 セキュリティ強化機能搭載(Windows XP SP2)」日本語版の無償提供を9月2日に開始すると発表した。

 まず、9月2日の午前0時よりWindows Updateおよび同社Webサイト内の「ダウンロードセンター」を通じて提供開始。さらに、9月29日からWindows XPの自動更新機能でも提供する。容量は、Professional Editionで最低約100MB、Home Editionで同80MB。ただし、これは既存の最新アップデートをすべて適用していた場合で、初期状態からまったくアップデートしていない場合は、最大約270MBになる。

 インターネットを通じての提供のほか、ナローバンドユーザーやPC初心者に配慮し、Windows XP SP2を収録したCD-ROMの無償配布も行なう。まず、9月17日から全国約2,500店のPCショップや家電量販店の店頭で、10月1日からは全国約25,000局の郵便局で配布を開始する。CD-ROMは、初心者向けにセキュリティについて解説した小冊子に付属するかたちで「パソコンの安全対策CD-ROM」として配布される。さらに、出版各社の雑誌に添付するかたちでも提供していく予定だ。

 Windows XPのパッケージ製品については、近日中にも全ラインナップをSP2適用の新パッケージに一新するために現在準備中だという。また、Windows XP搭載のPCについては、今秋出荷のモデルより随時SP2が適用されるとしている。


郵便局やPCショップで無償配布する「パソコンの安全対策CD-ROM」
 マイクロソフトでは、Windows XP SP2の主なセキュリティ機能の強化点として、1)ネットワークの保護機能の強化、2)より安全なブラウジング、3)より安全な電子メール、4)メモリ保護機能の強化──という4分野を挙げている。

 1)については、Windowsファイアウォールがデフォルトで有効の設定になり、アプリケーションを起動した際に接続を許可するかどうかを選択することで、必要なポートだけ開くようになった。2)については、Internet ExplorerにおいてポップアップウィンドウやActive Xコントロールの自動インストールをブロックする機能が搭載されている。3)については、Outlook Expressにおいて、添付ファイルを開く際に危険度に応じて警告が表示されるようになったほか、HTMLメールに埋め込まれた画像のダウンロードのブロック機能を搭載。迷惑メールの送信者側に、そのメールアドレスが有効であることを知らせないようにしている。4)については、バッファオーバーランによる攻撃を低減するデータ実行防止機能を搭載している。

 このほか、Windowsファイアウォールの状態や自動更新の設定のほか、インストールしているウイルス対策ソフトを含めてセキュリティ設定について一元的に管理できる「Windowsセキュリティセンター」機能を搭載することで保守性も向上したとしている。


Windows XP SP2インストール後、最初に表示される画面 セキュリティ設定について一元的に管理する「Windowsセキュリティセンター」

 1日に東京都内で開かれた記者説明会でマイクロソフトのマイケルローディング代表執行役社長は、「SP2は、セキュアな環境をWindowsプラットフォーム上で確立する新しいベースラインになる」として、早期の適用を呼びかけた。また、郵便局でもCD-ROMを配布することに関して、「民間企業と公共部門が協力して安全なインターネット環境の構築を目指しているという意味で重要」とコメントした。

 一方、説明会には、総務省情報通信政策局情報セキュリティ対策室の高村信課長補佐も出席。「インターネットを安心に使える状態ではないのが現状。1人でも多くの方にセキュアな環境を構築してもらいたい」と、郵便局で広く配布する意図などを示唆した。

 なお、Windows XPの自動更新機能による提供を1カ月ほど遅れて開始するのは、企業における評価期間を考慮してのことだという。さらに企業向けには、企業ネットワーク内のPCに対して自動更新機能を無効にするツールも用意する。Windows XP SP2のダウンロード提供開始とともに、同ツールをダウンロードセンターで配布開始するとしている。

 マイクロソフトではまた、PCや各種ソフトのWindows XP SP2への対応状況や互換性情報などを提供するページも開設している。ウイルス対策ソフト、PC、アプリケーションソフト、周辺機器の4分野について、ベンダー各社のWindows XP SP2対応情報ページへのリンクが用意されている。


マイクロソフトのマイケルローディング代表執行役社長 総務省情報通信政策局情報セキュリティ対策室の高村信課長補佐

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=2016
  製品概要
  http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/sp2/
  Windows XP互換性情報
  http://www.microsoft.com/japan/windowsxp/compatible/sp2/

関連記事
マイクロソフト古川氏、Windows XP SP2やSUS2.0をデモ(2004/03/08)
Windows XP SP2で動かなくなったプログラムの“救出方法”教えます(2004/07/20)


( 永沢 茂 )
2004/09/01 13:12

- ページの先頭へ-

Internet Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.