Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

フィッシング詐欺や無線LAN“ただ乗り”も防ぐ「ウイルスバスター 2005」


 トレンドマイクロは9日、同社のセキュリティ対策ソフトの新バージョン「ウイルスバスター2005 インターネット セキュリティ」を10月22日に発売すると発表した。Windows XP/2000/Me/98に対応。パッケージ版単体での価格は8,925円(ダウンロード版5,250円)で、2ユーザーパック(パッケージ版13,440円/ダウンロード版7,875円)、5ユーザーパック(パッケージ版33,600円/ダウンロード版19,688円)も用意する。


フィッシング詐欺は、個人情報保護機能とメール監視機能で防御

「個人情報漏えい防止機能強化」を重視して開発された「ウイルスバスター2005 インターネット セキュリティ」

「ウイルスバスター2005は“堅牢”だと評価を受けた」(山崎裕二シニアグローバルプロダクトマネージャー)
 ウイルスバスター2005はウイルス防御だけでなく、「個人情報漏えい防止機能強化」を重視して開発されたセキュリティ対策ソフト。国内でも被害が拡大しつつあるフィッシング詐欺を防ぐために、あらかじめ登録したクレジットカード番号などの個人情報を、普段から利用するような特定のWebサイト以外に送信できないようにする個人情報保護機能を実装した。この機能に対応するブラウザは、Internet Explorer 6.0 SP1以降、Netscape 7.1、AOL 7.0。さらにWebブラウザだけでなく、Windows Messenger 4.7/5.0、MSN Messenger 6.2、ICQ 2003b、ICQ Liteといったインスタントメッセンジャーでの個人情報送信も防ぐことが可能だという。

 また、迷惑メールへの対策も強化。新たに、「Trend Micro Anti Spam Engine」(TMASE)による監視機能も搭載し、フィッシング詐欺にも対応可能だという。具体的には、受信したメールの記載内容を分析して、迷惑メールと判定したメールの件名に[MEIWAKU]という文字列を挿入。メールソフトの仕分け機能などを利用して自動的に別フォルダに仕分けられるようになっている。なお、対応するメールソフトは、Outlook Express 6.0、Outlook 2003/2002/2000、Netscape 7.1、Eudora Pro 6.0、Becky! Internet Mail version 2。トレンドマイクロによれば、TMASEによる監視機能をすり抜けることがあっても、個人情報保護機能により詐欺サイトへの情報送信を防ぐことができるとしている。

 ウイルスバスター2005の開発を担当したトレンドマイクロの山崎裕二シニアグローバルプロダクトマネージャーは、個人情報を同ソフトにあらかじめ入力することの懸念について、「セキュリティベンダーのラックがウイルスバスター2005のチェックをしており、“堅牢”だという評価をいただいた。入力された個人情報が外部に漏えいすることはないだろう」とコメントしている。


無線LANの“ただ乗り”防止や、スパイウェアの駆除も可能

 トレンドマイクロでは、無線LANのセキュリティにも着目。ウイルスバスター2005では、無線LANネットワークを構成するルータや各PCを5分おきに監視し、一覧リストで表示して、無線LANの“ただ乗り”を防止できる「無線LANパトロール」機能を搭載した。一覧リストの表示項目はIPアドレスやMACアドレスなど。WindowsやMac OS、LinuxなどのOSには関係なく検出し、ネットワーク対応のゲーム機なども表示される。なお、不正にアクセスしている端末を発見した場合は、該当するIPアドレスからのパケットを遮断することも可能だ。

 また、ホームネットワーク管理機能を搭載。ウイルスバスター2005をインストールし、ネットワークに接続しているPCに対して、リモートからウイルス定義ファイルの更新なども可能になっている。さらに、これまでは検出までしかできなかったスパイウェアの駆除機能を実装。検出方法には、レジストリのみを高速に検索する機能と、レジストリとファイル情報を検索する詳細な検索機能を用意し、アドウェア、ダイアラー、キーロガーなどのカテゴリ別にスパイウェアを検出・駆除できる。


「無線LANパトロール」のデモ。不正アクセスしている端末を表示 ホームネットワーク管理機能を利用することで、ネットワークに接続しているPCの定義ファイルを更新できる

 新機能としてはこのほか、有害サイトへのアクセスを禁止するURLフィルタリング機能、セキュリティ修正プログラムの適用状況を診断する機能などを追加している。

 トレンドマイクロの山崎氏は、「日本国内では個人情報保護や無線LANのセキュリティに関する要望が強かった」と新機能追加の経緯を説明。「ネットワーク管理機能なども搭載したので、サーバーを設置していないホームユースやSOHO事業者などに利用して欲しい」と述べた。

 なお、トレンドマイクロでは、既存ユーザー向けのアップデートプログラムを10月12日に公開する。提携するISPが提供する月額版、リース会社が提供するレンタル版は2004年第4四半期から提供される予定だ。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.trendmicro.com/jp/about/news/pr/archive/2004/news040909.htm

関連記事
スパイウェアや迷惑メール対策が追加された「ウイルスバスター2004」(2003/09/09)


( 鷹木 創 )
2004/09/09 18:13

- ページの先頭へ-

Internet Watch ホームページ
Copyright (c) 2004 Impress Corporation All rights reserved.