富士キメラ総研は10日、通信機器市場を中心とした市場動向調査「2004 コミュニケーション機器マーケティング調査総覧」を公表した。調査では、光伝送装置、ネットワーク関連機器、VoIP関連機器の3分野12品目の市場規模について、2003年実績と2008年予測などを示している。
光伝送装置の市場規模は、2003年実績が1,103億円、2008年予測は1,520億円で、特にWDM装置が2003年実績の200億円から2008年には500億円に伸びると予測している。国内主要キャリアでは、2000年頃には大容量バックボーンネットワークの構築が一段落したことから光伝送装置の市場は減少傾向をたどっていたが、FTTHの加入者増や映像系アプリケーションの普及などを受けて、2005年以降には市場の回復が期待されるとしている。
ネットワーク関連機器の市場規模は2003年実績が5,092億円で、2008年には5,278億円になると予測している。特に、光ファイバの効率的利用が可能なPONシステムやギガメディアコンバーターなど、FTTHの普及に伴う機器の市場規模が大きく伸びると分析しているほか、アプリケーションサーバーの負荷分散を目的としたレイヤ4-7スイッチ、セキュリティを強化した無線LAN機器などの市場規模拡大が見込めるとしている。
VoIP関連機器の市場規模は2003年実績が1,035億円、2008年は1,769億円と予測している。関連機器のうち、IP電話機の市場規模は2003年実績が105億円、2008年予測は283億円となっており、SIP端末などの低価格化により需要はさらに拡大傾向にあるとしている。
関連情報
■URL
富士キメラ総研
http://www.fcr.co.jp/
( 三柳英樹 )
2004/09/10 20:30
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