ウイルス対策ベンダーのSophosは10日、ウイルス「Mydoom」最新亜種のコード中に「我々はアンチウイルス(AV)業界に職を求めている」という意味の隠しメッセージが埋め込まれているのを発見したと発表した。
このメッセージは「We searching 4 work in AV industry.」というもので、「Mydoom.U」および「Mydoom.V」に埋め込まれていた。これらのウイルスはメールの添付ファイルによって拡散し、感染したPCに「Surila」というトロイの木馬をダウンロードしようと試みる。ただし、感染したPCにはこのメッセージは表示されないという。
Sophosの上級技術コンサルタントのGraham Cluley氏は、「Mydoomの新しい亜種の作者が本気なのかどうか判断するのは難しいが、ウイルス対策業界には、彼らを毛嫌いしないような人間などいない。非常に単純なことだが、ウイルスを作成した者を我々は決して雇うことはない。悪意あるコードを書くことが深く非倫理的であるだけでなく、世界中のユーザーを日々の攻撃から守るソフトを開発するのに信頼できるかどうかという問題もある」とコメントした。
さらにCluley氏は、ウイルス対策ソフトを開発することが、ウイルスを作成することよりも幾倍も技術を要すると強調している。ウイルス対策ソフトは、あらゆるOSにおいて問題を引き起こすことなくウイルスに対応するよう開発されなければならないが、「ウイルスの作者は、それらのコードがクラッシュしようが互換性を損なおうが気にしない。ウイルスを作成するのに天才である必要はない」と非難している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.sophos.com/virusinfo/articles/mydoomuvw.html
( 永沢 茂 )
2004/09/13 14:31
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