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PDAの音声読み上げソフトで視覚障害者向けの散策ガイド~SCCJが実証実験


 日本サスティナブル・コミュニティ・センター(SCCJ)は14日、PDAの音声読み上げソフトを活用して視覚障害者向けの散策ガイドを提供するプロジェクト「音のお出かけ地図」の実証実験を京都市内で26日に実施すると発表した。

 音のお出かけ地図では、Pocket PCを搭載したPDAにあらかじめ散策ガイドのコンテンツをインターネット経由でダウンロードしておき、外出時に音声でこれを再生する仕組み。音声読み上げソフトには、SCCJが開発支援し、ネットイン京都が事業化した「ユビキタス・ラジオ」を採用する。ユビキタス・ラジオでは、会員用のサイトに接続して文字を入力すると、それがPDAで音声読み上げできるかたちで配信されるようになっている。

 音のお出かけ地図のコンテンツは、視覚障害者の福祉施設である京都ライトハウスと共同で「東山散策コース」を作成中で、今回の実験ではその一部が使用される。提供するコンテンツは、交通アクセスや名所、グルメ、ショッピングなどの案内、トイレの位置や困った時の駆け込み場所、路上の危険な場所の情報などで、実験では視覚障害者や車椅子の利用者が実際にPDAを持って散策。コンテンツの有用性や利用シチュエーションの検証を行なう。

 なお、SCCJでは京都市内を中心に公衆無線インターネット「みあこねっと」の事業を推進しており、実験エリア付近にも基地局が点在しているが、音のお出かけ地図は今のところ、散策時にはオフラインで使用する。GPSなどの位置情報機能にも対応していないため、現在位置については、利用者自身が「川のせせらぎの音やお香の香りなどの強烈なポイント」(SCCJ)をもとに把握するかたちになるとしている。

 今後、みあこねっとの無線ネットワークを活用したオンライン化などを行なうかどうかは未定だ。ただし、駆け込み場所としては、みあこねっとの基地局オーナーにも協力を仰ぐとしている。


関連情報

URL
  プロジェクト概要
  http://www.sccj.com/odekake/
  関連記事:日本通信、新聞記事を音声で聴けるサービスをパッケージ販売(ケータイWatch)
  http://k-tai.impress.co.jp/cda/article/news_toppage/15490.html


( 永沢 茂 )
2004/09/14 18:42

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