NTT東日本とNTT西日本は21日、両社が提供するISDNサービスで、ダイヤルした本来の電話番号とは異なる番号に発信するという事象が発生していたと発表した。両社によると「想定外のため、事前に予測できなかった」「極めて稀なケースだ」という。
今回の現象は、ISDNの交換機不具合により、特定の状況下においてISDNサービスからダイヤルされた電話番号が異なる番号に接続されてしまうというもの。2003年11月、大阪エリアのユーザーから「本来の着信先とは異なる電話番号につながったのではないか」という問い合わせで発覚した。その後、交換機の確認やハードとソフトの両面にわたる調査を行ない、不具合の原因が判明した。
NTT東西によれば、不具合は交換機のトラフィック(呼数)が多い状況で、あるユーザーが発信後に直ちに切断した際に、この発信先を別のユーザーに引き継いでしまっていたことが原因。両社では、現在運用中の交換機では想定外の処理手順だったため、事前に予測することができなかったという。
なお、不具合の申告を受けたのは、2003年11月から2004年7月にかけて大阪エリアで13件。ただし、そのほかの地域や2003年11月以前にも「極めて稀に発生していた可能性がある」としており、正確な発生件数については把握不可能だという。NTT東西では、対策用プログラムを全交換機に投入。現在のところ、同様の不具合は確認されていないとしている。
ユーザーに対しては、NTT東西がそれぞれ問い合わせ窓口を開設。申し出があったユーザーには、不具合が原因で発生した通話料金の返還にも個別に対応する。また、NTT東西を発着または経由するほかの通信事業者に対しても、対処方法などについて説明するとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(NTT東日本)
http://www.ntt-east.co.jp/release/0409/040921.html
ニュースリリース(NTT西日本)
http://www.ntt-west.co.jp/news/0409/040921.html
( 鷹木 創 )
2004/09/21 18:51
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