米Symantecは20日、インターネット上で2004年1月1日から6月30日にかけて発生した、脆弱性や悪意のあるコードなどの発生状況をまとめた報告書「Internet Security Threat Report」を公開した。Symantecでは2004年上半期に4,496件のウイルスと1,237件の脆弱性を警告したという。
報告書によると、フィッシング詐欺やスパイウェアの影響もあり、セキュリティへの脅威が最も増加したのはEコマース分野。全攻撃のが集中し、上半期にそれまでの4%から16%へとなり、増加率では400%にも達する。また、Webアプリケーションに対する攻撃が増加していることについて、文書化されたWebアプリの脆弱性の約82%は攻撃コード開発が容易であると評価されており、企業などの組織に大きな脅威になっていると分析している。
次いで、脆弱性発見から攻撃コード発生までの期間が短縮されていると指摘。上半期においては、脆弱性発見から平均で5.8日で攻撃コードが発生したという。さらに、ターゲットとするマシンをリモートコントロールするプログラム「ボット」に感染したPCによるネットワークにも注目。調査期間中に、ボット・ネットワークを構成するボットの平均数は1日当たり30,000以上になっており、ピーク時には75,000に達したとしている。
Symantecではこのほか、今後はファイアウォールやルータなどシステムを防御するデバイスなどにセキュリティの問題が発生するだろうと予想。また、LinuxやBSDの脆弱性に対するウイルスや携帯端末に感染するウイルスが発生するだろうと予測した。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.symantec.com/press/2004/n040920b.html
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( 鷹木 創 )
2004/09/22 20:11
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