シマンテックは、P2Pファイル共有ソフト「Winny」のネットワークなどを介して感染するウイルス「Trojan.Upchan」を警告した。危険度は“1”だが、「一度感染してしまうと、ウイルスの活動を停止させることは難しい」としている。
Trojan.Upchanは、Winnyなどを通じて感染するトロイの木馬型ウイルス。感染したPCのデスクトップ画像を2ちゃんねるプロバイダーのアップローダーに自動的に送信するほか、Webサイト「BBS TABLE for 2ch」に掲載された2ちゃんねるの各掲示板をランダムに選択し、感染したPC名やユーザー名、アップローダーに送信されたデスクトップ画像のURLを掲載する。
感染すると、Windowsのインストールフォルダに「shellsystem.exe」というファイルを作成。続いて「"shellsystem" = "shellsystem.exe"」という値を、レジストリキー「HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run」に追加する。
Trojan.Upchanに感染した場合は、ウイルス対策ソフトの定義ファイルを最新版に更新し、PCをスキャンした後、感染ファイルを削除する必要がある。なお、シマンテックによれば、「このウイルスは常に、互いに監視しあう2つの同一プロセスを実行している。ひとつのプロセスが停止すると、もうひとつのプロセスが新規プロセスを開始するため、このウイルスを停止させることは困難だ」としている。
関連情報
■URL
ウイルス情報(Trojan.Upchan)
http://www.symantec.co.jp/region/jp/avcenter/venc/data/jp-trojan.upchan.html
デスクトップ画像の送信先URL(2ちゃんねるプロバイダーのアップローダー)
http://up.isp.2ch.net/upload/c=03okari/index.cgi
BBS TABLE for 2ch
http://www.ff.iij4u.or.jp/~ch2/bbstable.html
関連記事:Winnyを経由して感染するウイルス「Antinny」特集
http://internet.watch.impress.co.jp/static/index/2004/04/09/antinny.htm
( 鷹木 創 )
2004/09/27 15:49
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