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ネット経由で操縦できる“無線LANラジコンカー”を475,000円で商品化


 インターネット技術を応用した製品開発などを手がける有限会社ネクサスは、インターネット上から無線LAN経由で模型自動車を操縦できる「IPコントロールカー」の一般向け販売を開始した。定価は1台475,000円。Yahoo!ションピング内に同社が開設した通販サイト「次世代ショップING」において販売している。

 IPコントロールカーは、市販のラジコンカーのシャーシにマイクロサーバーのOpenBlockS、Webカメラ、IEEE 802.11bの無線LANアダプタを搭載。無線LAN経由で送られてくる車載映像をPCのディスプレイ上で見ながら、実際にラジコンカーに乗っているような感覚で操縦できるようにしたもの。キットには車体一式のほか、Windows XP/2000用の専用コントロールソフトとマイクロソフト製のハンドル型ゲームコントローラが付属する。専用ソフトには、受信したWebカメラ映像を表示する一方で、ハンドルやペダルの制御信号を送信する機能を備えている。これまでは主に研究機関などを対象に販売していた。

 次世代ショップINGで販売中のキットは、ローバーミニクーパーレーシング、TOYOTA bB、スズキワゴンRの3種類。いずれも田宮模型の10分の1スケールのラジコンキットがベースとなっている。販売目標は300台で、まずは初年度100台の販売を見込んでいる。通販サイトの開設記念特価として限定3台を419,600円で提供したが、これはすでに販売済みだという。今後、F-1やオフロードカー、戦車などの各種モデルも投入する予定だ。

 なお、販売されるキットには無線LANのアクセスポイントは含まれないため、別途用意する必要がある。また、操縦はLAN上のPCからだけでなく、遅延はあるものの、インターネット経由でも行なえる。

 IPコントロールカーは、独立行政法人通信総合研究所(現在は情報通信研究機構)と株式会社ユグドラジルテクノロジーが共同開発したもので、IT関連のイベントなどでこれまでに何度か公開された。その後、ユグドラジルテクノロジーが解散したのに伴い、主要メンバーがネクサスに転属して開発を進めきたという。ネクサスでは、2005年から情報通信研究機構と共同研究を行なう準備も進めている。

 ネクサスの土池清次代表取締役は、「無線LANを使ったラジコンカーは日本初。今後はAirH"や@Freedでもラジコンを操作できるようにし、家やオフィスにいながらIPコントロールカーでおつかいに行ってもらうことも夢ではなくなるかもしれない」とコメントしている。


関連情報

URL
  製品概要
  http://www.nxs.co.jp/ipcar.html
  次世代ショップING(Yahoo!ショッピング)
  http://store.yahoo.co.jp/ing/index.html
  関連記事:CRLの研究施設公開イベントで、今年も“無線LANラジコン”が登場
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2003/0730/crl.htm
  関連記事:無線LANでラジコンカーをIP化してしまうシステム
  http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0704/nirepo10.htm


( 永沢 茂 )
2004/10/01 20:44

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