トレンドマイクロは4日、サポートセンターへの報告件数をもとに作成した2004年9月度の「ウイルス感染被害マンスリーレポート」を発表した。
9月の報告件数は4,567件で、8月の5,157件からさらに減少した。個別ランキングは、1位がTROJ_AGENTの288件(前月286件)、2位がWORM_NETSKYで254件(同300件)、3位がTROJ_ISTBAR.Wで181件(同66件)、4位がJAVA_BYTEVER.Aで119件、5位がTROJ_PORNDIAL.BPの84件だった。
9月は、感染拡大するような新種ワームは登場しておらず、Webでダウンロードされるトロイの木馬型の被害が目立った。トレンドマイクロの調査では、全世界で「SDBOT」「RBOT」「AGOBOT」などの「~BOT」に類するプログラムが1カ月で400種類以上発見されている。亜種があまりにも多く、個々の被害も少なかったためランキング内には入らなかったが、不正プログラムの亜種作成が流行しているようだ。
また、マイクロソフトより9月15日に「JPEG処理の脆弱性」(MS04-028)に対する修正プログラムが公開されたが、この修正プログラムを適用していないコンピュータ上で、この脆弱性を攻撃するコードを含んだJPEGファイルを開くと、画像ファイルの中に含まれた不正コードが実行される危険性がある。現段階ではこのウイルスによる大規模感染は発生していないが、すでにこの脆弱性を攻撃するJPEGファイルの作成ツールがインターネット上で配布されている。トレンドマイクロのウイルス解析担当者は、「ウイルス対策ソフトが入っているだけで安心せず、なるべく早い時期に修正プログラムを適用する必要がある」と警告している。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2004/mvr041004.htm
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・ 8月のウイルス被害は沈静化傾向~トレンドマイクロ調査(2004/09/07)
( 増田 覚 )
2004/10/04 15:27
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