三菱電機と東北大学電気通信研究所附属21世紀情報通信研究開発センターは1日、324Mbpsの次世代超高速無線LAN装置を開発したと発表した。既存の無線LANの6倍のチャネルを用いて、ノイズのないハイビジョン映像を伝送できるという。
現在の5GHz帯無線LANシステムが1チャネルしか使用しないのに対して、開発した装置では6チャネルを使用することで伝送容量の大容量化を図っている。また、電波の状況に応じて使用するチャネル数やデータ量を最適化する制御機能を追加するとともに、データフレームを複数個束ねて伝送を効率化することで、既存5GHz無線LANシステムの6倍にあたる324Mbpsを実現した。
市販のIEEE 802.11g無線LANシステムと同時に動作させた実験では、20Mbpsに圧縮したハイビジョン映像と他のデータを合わせて40Mbpsのデータ伝送を実施。その結果、ノイズによる画像の乱れがあったIEEE 802.11gと比較して、開発した装置がハイビジョン映像の伝送に適していることが実証されたとしている。
この無線装置の開発は、東北大学電気通信研究所が文部科学省からの委託を受けて2002年度から開始したITプログラム「次世代モバイルインターネット端末の開発」の一環として進めているもの。現在、試作結果をもとに東北大学から米IEEEに対して次世代無線LAN規格として標準化提案を行なっているという。
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ニュースリリース
http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2004/1101-b.htm
( 永沢 茂 )
2004/11/02 16:02
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