デンマークのセキュリティベンダーであるSecuniaは1日、Mac OS X用のWebブラウザ「Safari」にステータスバーを偽装できる脆弱性があると警告した。ただしSecuniaでは、危険度を5段階中で最も低い“Not Critical”と評価している。
この脆弱性は、JavaScriptを無効にした状態でも、本来のリンク先とは異なるURLをステータスバーに表示できるというもの。ユーザーを悪意あるWebサイトに誘導するのに悪用される可能性がある。
SecuniaではSafari 1.2.3でこの脆弱性を確認済みだが、他のバージョンでも起こる可能性があるという。今のところ修正プログラムは提供されておらず、対策としては信頼できないソースに設けられたリンクはクリックしないことを挙げている。
ステータスバーを偽装できる脆弱性は10月29日にも、Internet Explorer(IE)やOutlook Express(OE)にも発見されたとしてSecuniaが警告していた。こちらも深刻度は“Not Critical”と評価されている。
Secuniaのアドバイザリには、脆弱性を再現するHTMLソースのサンプルも紹介されている。リンクタグの中にテーブルタグを入れることで、リンクをマウスオーバーした際にステータスバーに表示されるURLを簡単に偽装可能なことを確認できる。
なお、Secuniaによれば、この脆弱性はWindows XP SP1のIE 6.0およびOE 6.0で確認済みだが、他のバージョンでも起こり得るとしている。ただし、Windows XP SP2がインストールされたシステムは影響されない。
関連情報
■URL
Safariの脆弱性についてのアドバイザリ(英文)
http://secunia.com/advisories/13047/
Internet ExplorerとOutlook Expressの脆弱性についてのアドバイザリ(英文)
http://secunia.com/advisories/13015/
■関連記事
・ IEやOEにURL偽装できる脆弱性が再び発見される(2004/04/05)
・ IE脆弱性を悪用するアドレス詐称サイトに注意!(2003/12/16)
( 永沢 茂 )
2004/11/02 17:04
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