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富士通、大容量データを高速伝送できる光通信技術を開発


 富士通、富士通研究所、中国北京を本拠地とする富士通研究開発中心有限公司の3社は、北京郵電大学と共同で光バーストスイッチングネットワークに適用できる高速波長選択スイッチの開発に成功したと発表した。この技術により、大容量データの高速伝送が可能になるという。

 光バーストスイッチングネットワークは、P2Pや映像配信、データバックアップなど大容量データーを一括して転送する技術。データをパケット単位で伝送するのと比較して、データ伝送途中の転送処理や転送先でのデータ復元が容易になるほか、各データを時間軸上で多重化することでデータ毎の経路切替が可能なネットワークを構築できる。今回開発された高速波長選択スイッチは、企業向けの広域専用線サービスや一般家庭でのADSLやFTTHの普及に伴い、需要が見込まれる同技術への適用を目的として開発された。

 富士通研究所の独自技術「AOTF(Acousto-Optic Tunable Filter、音響光学型波長可変光フィルター)」を基に開発したチップセットと高速制御回路を利用することで、従来の波長選択スイッチの100倍となる15マイクロ秒以下の波長切替速度を達成したという。これにより、光バーストスイッチングネットワークのデータ転送効率の向上を図ることができるという。また、従来の高速波長選択スイッチでは機器の大型化が避けられない状態であったが、高速制御回路を小型化することでスイッチ自体の本体サイズを230×95×20mm(幅×奥行×高さ)の大きさに小型化し、都市内の小規模なネットワークにも適用できるという。

 同社では、今後開発した高速波長選択スイッチを中国政府におけるプロジェクト「中国国家高技術研究発展計画」で光バーストスイッチングネットワークのテストベットを構築。また、日本国内においても2008年頃の製品化を目指して開発を進める予定だという。


光バーストスイッチングネットワークの構成 今回開発された高速波長選択スイッチ

今回開発された高速波長選択スイッチ

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URL
  ニュースリリース
  http://pr.fujitsu.com/jp/news/2004/11/17.html


( 大久保有規彦 )
2004/11/18 16:02

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