|
実験で使用される2本のアンテナ
|
NTTは1日、複数の送受信アンテナを組み合わせることで無線を高速化する「MIMO-OFDM技術」の開発に成功し、横須賀市周辺エリアを中心としたフィールド実験を開始すると発表した。実験期間は2005年3月まで。
MIMO-OFDM技術は、無線LANで現在利用されているOFDM技術に、複数の送受信アンテナを利用して同一周波数帯で複数の通信を同時に行なうMIMO技術を組み合わせたもので、周波数帯域を増やすことなく通信速度を向上させられる点が特徴となる。MIMO技術は、次世代無線LAN規格「IEEE802.11n」における有力な技術として標準化組織で審議が行なわれている。
今回NTTが行なう実験では、送信側と受信側にそれぞれ2本ずつのアンテナを使用し、5.08GHzの周波数帯でIEEE 802.11a/HiSWANaの規格をベースにした通信を2本同時に行なうことで、最高108Mbpsの伝送速度を実現している。オフィスや会議室などの屋内のほか、公衆無線スポットを想定して路上や公園などの屋外でのフィールド実験を行ない、伝送特性を評価する。
NTTでは今回の実験による技術検証を踏まえて、公衆無線アクセスサービスの高速化を検討するほか、携帯電話などのモバイル通信や固定無線アクセスへの適用可能性を検討するとしている。
|
|
MIMO技術の概要
|
MIMO技術の原理
|
|
|
試作装置の概要
|
実験に用いられる試作装置
|
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ntt.co.jp/news/news04/0412/041201.html
■関連記事
・ Airgo高木氏講演「最新の無線LAN技術MIMOの紹介と今後の無線LAN展開」(2004/07/23)
( 三柳英樹 )
2004/12/01 17:19
- ページの先頭へ-
|