情報処理推進機構(IPA)は2日、11月のウイルスおよび不正アクセスの届出状況を発表した。ウイルスの届出件数は5,308件で、10月の4,654件から14.1%増加した。不正アクセスは28件で、10月の53件から約47.2%減少した。
最も届出が多かったウイルスは「W32/Netsky」の1,315件で、9カ月連続でワースト1となった。次いで「W32/Bagle」が654件、「W32/Mydoom」が394件だった。検出個数でもW32/Netskyが約228万個で最も多く、依然として高水準にあるものの、9月の約300万個、10月の約271万個から減少傾向にあるという。一方、約34万個が検出されたW32/Bagleは10月から3倍以上増加しており、新しい亜種の出現によるものと推測している。
11月に40件の届出があった初登場の新種ウイルスとして「W32/Bofra」(別名Mydoom.AH、Mydoom.AIなど)があった。このウイルスには添付ファイルがなく、本文のリンクをクリックさせることで感染する仕組みのため、IPAでは「添付ファイルがないからといって安心せずに、不用意にリンクをクリックすることは避ける」よう呼びかけている。
不正アクセスについては、届出件数は10月に比べて減少したものの、実際の被害届出件数は10月の3件から11月には8件と増加した。被害届出の内訳は侵入が5件、メールアドレス詐称が1件、不正なプログラムのダウンロード被害などが2件となっている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2004/12outline.html
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( 永沢 茂 )
2004/12/02 22:01
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