Mozillaプロジェクトから派生したオープンソースのHTMLエディタ「Nvu 1.0」ベータ版が2日、発表された。
Nvu(「new view」の略で「エヌビュー」と発音する)は、ワープロで編集するようにWebサイトのHTMLを記述できるエディタ。Microsoft FrontpageやMacromedia Dreamweaverなどの影響を受けているとされ、ユーザーはWYSIWYGモードとHTMLモードの間を行き来できる。フォームやテンプレートの扱いを強化したほか、JavaScriptを利用して拡張機能を開発・追加することも可能だ。
Nvuは、旧Netscapeが開発したHTMLエディタ「Netscape Composer」に由来しており、それがオープンソースとなった「Mozilla Composer」のソースコードを基盤にしている。Nvuプロジェクトを開始したのは、デスクトップLinuxを開発・販売している米Linspireで、現在もプロジェクトを支援している。
Mozillaプロジェクトの枠内でもHTMLエディタが開発されているが、Mozillaが必要としているのはメールクライアントに必要なHTMLエディタと考えられる。それに対してNvuは、インターネット初心者でも使用でき、かつ本格的なHTMLエディタを開発することを目標としており、あくまでMozillaプロジェクトとは別の方向性を維持したい考えだ。
NvuはMPL、LGPL、GPLという3つのライセンスを採用しており、ユーザーはソフトウェアのダウンロード、ソースコードの改編、再配信が行なえる。さらにNvuのソースコードは、MozillaCVSツリーにマージされることになっている。
現在Nvuは英語、イタリア語、ロシア語、中国語で提供されており、対応しているOSはWindows、Mac OS X、OS/2、FreeBSD、Linspire、その他のLinuxシステムとなっている。Nvu 1.0の正式版は2004年第3四半期に公開される予定だ。
関連情報
■URL
Nvuプロジェクト
http://www.nvu.com/
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/12/03 13:34
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