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「2004年はフィッシング詐欺元年」英MessageLabsが調査報告


 英MessageLabsは6日、2004年におけるメール関連セキュリティ事件のトレンドと2005年の予測をまとめた報告書を発表し、2004年がフィッシング詐欺が台頭した年であったと位置づけた。

 報告によると、2003年6月にMessageLabsが受信したフィッシング詐欺メールはわずか279通だったが、2004年9月には200万以上を受信するまでになり、2004年ではこれまで合計1,800万通のフィッシング詐欺メールを受信しているという。

 2004年中の推移を見ると、1月から6月までは20万通から30万通の間に収まっていたが、7月にその数が急増し、一気に250万通近くにまで上昇した。10月には480万通を超えるに至っている。この1年でフィッシング詐欺メールがメジャーな犯罪として浮上したことがわかる。

 フィッシング詐欺の質も変容している。多くのフィッシング詐欺ではこれまで、メールの中に埋め込まれたURLをクリックさせることによって偽サイトに誘導し、暗証番号などを入手しようとしていた。それが最近では、メールを開くと同時にインターネットバンキングのパスワードなどを入手する手法を導入し始めている。さらにこうして入手した情報をもとに、騙されたユーザーをマネーロンダリングに使用する未遂事件も散見された。

 フィッシング詐欺メール以外では、ウイルスとスパムの割合が相変わらず増加傾向にある。ウイルスメールの割合は、2003年には33分の1だったのが2004年は16分の1にまで増加した。スパムの割合も40%から73%に増加している。

 このほかMessageLabsでは、インターネットゲームサイトに対して脅迫行為を働いてる犯罪者たちもいることを報告している。その中には、DoS攻撃を仕掛けるというものから、特定の組織の名前を騙って幼児ポルノを送信するといったものまで含まれている。最近では特定の組織を狙って情報を収集するトロイの木馬や悪意あるコードが開発されたとの証拠があり、こうした犯罪は2005年にも続く傾向にあるとMessageLabsでは予測している。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.messagelabs.com/news/detail/default.asp?contentItemId=1245®ion=

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2004/12/07 15:08

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