ぷららネットワークスは、無料および有料オプションのセキュリティサービスを2004年12月より順次強化すると発表した。あわせて、2005年春に施行される個人情報保護法を踏まえた取り組みを公表した。
セキュリティサービスの強化は、標準付与される無料サービスと有料のオプションサービスでそれぞれ実施される。無料サービスとしては2004年12月をめどに、ぷららが発行する全メールアドレスを対象に送信メールのウイルスチェックサービスを標準提供する。また、ファイアウォールサービスや、未成年者に有害であると考えられる暴力やアダルトなどのコンテンツの閲覧を規制可能にするフィルタリングサービスについても、2005年5月に提供する予定だという。
有料オプションサービスとしては、ベイズ理論を用いた迷惑メールフィルタリングサービスを2005年3月に、標準付与されるURLフィルタリングに加えて政治や宗教などユーザーごとに閲覧項目を設定できるフィルタリングサービスも2005年5月に提供する。このほか、ホームページを表示しただけでウイルスに感染する通信を遮断するサービスをはじめ、ワームや不正アクセスのトラフィックパターンを解析して通信を遮断するサービス、ワームやウイルスに感染したユーザーへ注意を喚起するサービスなども2005年夏をめどに提供するとしている。
迷惑メールの規制も行なわれ、オープンウェーブシステムズ開発のシステム「Rate base spam control」を導入、大量メール送信を行なうユーザーを自動で特定して以降の送信行為を規制する。加えて、米国を中心に提唱される「Outbound Port 25 Blocking」と呼ばれる手法を採用し、ぷららの動的IPアドレスによる独自設置サーバーからメールを送信する場合は、Rate base spam controlを導入した中継サーバーの経由を義務づけるSMTP規制を実施する。
ぷららでは、ボーダフォンと協力し2005年1月よりボーダフォンの携帯電話向けメールに対して迷惑メールの規制を開始する予定で、以降も順次対象メールアドレスを拡大していくという。なお、中継サーバー経由に関する設定はユーザ側で変更する必要がある。
ぷららでは、個人情報保護を重要な経営課題に位置づけ、情報セキュリティ管理体制やコンプライアンスの確立などを進めているという。これに伴い、2004年10月1日には、情報セキュリティマネジメントシステムの国際的標準規格「BS7799-2:2002」、および日本国内標準規格「ISMS適正評価制度(Ver.2.0)」の認証を全社・全業務において取得した。
また、今後の予定としては2004年12月内に端末側では情報表示のみを行なう「シン・クライアント」を顧客情報紹介端末として採用し、アプリケーション処理をサーバー側に集中させることで、アクセス制限やアクセス履歴の一元管理を図っていくとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(「ぷらら」のセキュリティに関する取り組みについて)
http://www.plala.or.jp/access/living/releases/nr04_dec/0041207_02.html
ニュースリリース(「Outbound Port 25 Blocking」導入について)
http://www.plala.or.jp/access/living/releases/nr04_dec/0041207_01.html
■関連記事
・ ぷらら、「ウイルスバスター」を利用した会員向けセキュリティサービス(2004/06/14)
( 村松健至 )
2004/12/07 17:47
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