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日本と韓国のプロバイダー関係者が意見を交換〜日・韓ISP交流会


Korea TelecomのRoh Dae-Cheol氏
 韓国インターネットサービスプロバイダー協会(KISPA)のメンバーが来日し、日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)のメンバーなど日本と韓国のプロバイダー関係者による「日・韓ISP交流会」が8日、都内で開催された。交流会では、韓国最大手のプロバイダー「KORNET」を運営するKorea Telecom(KT)のRoh Dae-Cheol氏が、韓国のインターネットサービスの現状と今後の方向性に関する講演を行なった。

 Roh氏はまず、韓国のインターネットサービスの普及状況を紹介。韓国のインターネット利用者数は2003年6月現在で2,861万人(総人口の64.1%)、ブロードバンドサービスの契約数は2003年12月現在で1,118万件(総世帯の73%)という調査結果を示した。ただし、ブロードバンドサービスは2002年にはすでに飽和状態となり、プロバイダーの数も減少。現在ではIP電話やコンテンツサービスなど新しいビジネスモデルの開発努力を進めているという。

 ブロードバンドサービスは、ADSLが2003年に570万加入で頂点となり、現在では光ファイバとVDSLを組み合わせたサービスへの移行が進んでいるという。また、ケーブルテレビ事業者のインターネットサービスへの進出も盛んなほか、FTTHもWDM-PON技術を利用した事業展開に向けて技術開発が進められているという。

 一方、Roh氏はこうした急速に進んだブロードバンド化の弊害として、2003年1月に発生したウイルス「Slammer」が韓国内で大流行し、一時的に国内のネットワークが麻痺状態になった事件を挙げた。Slammerは不特定の相手に対して大量の攻撃を発生させ、特に感染したマシンからのDNSサーバーへのリクエスト急増により、DNSサーバーがダウンしてしまったことが被害を大きくしたという。

 Slammerの大流行の後、韓国ではこうした事態に対してはプロバイダー間や国家間での協力が必要であるという認識が高まり、インターネット侵害事故対応支援センター(KrCERT/CC)などの設立により、国内外の専門機関との情報交流や協力を開始しているという。また、DNSサーバーについても、世界に13台あるルートサーバーのミラーサーバーとして、日本が管理している「M」など3台のルートサーバーのミラーサーバーを国内に設置し、DNSによる国際トラフィックの軽減に成功しているとの事例を紹介した。

 韓国政府では、携帯電話網や一般加入電話網、データ通信、ケーブルテレビといった各種のサービスを統合する「ブロードバンド統合網(BcN)」の実現を政策としており、KTでもこれに向けて各種ネットワークの統合と、より高速なサービスとしてのFTTH技術の開発を行なっているという。Roh氏は今後のKTのサービスのビジョンとして、これまでのサービスが海水浴場のようなものだったとすると、今後のサービスは快適なウォーターパークを提供するようなものだとして、自然発生的に人が集まることで成り立ってきたサービスから、高い技術により構築された快適で安全なサービスを提供していかなければならないとして、講演を締めくくった。


韓国のインターネット普及状況 2003年1月に発生したウイルス「Slammer」で韓国は大きな被害を受けた

関連情報

URL
  日本インターネットプロバイダー協会(JAIPA)
  http://www.jaipa.or.jp/
  韓国インターネットサービスプロバイダー協会(KISPA)
  http://www.kispa.or.kr/


( 三柳英樹 )
2004/12/09 19:56

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