NTTデータは9日、容易にVPNを構築できる「オンデマンドVPN」の基本技術を開発したと発表した。企業および学術機関10拠点を接続した実験を12月14日から開始し、さらに2005年1月中旬からは沖縄県内の医療機関10拠点でも実験を行なう。
NTTデータによると、現在のVPNは事前に暗号鍵や接続相手のIPアドレスをあらかじめ共有しておき、手動で各拠点のVPNルータに設定しなければならないなど、VPNを構築するのは容易ではなかったという。これに対してオンデマンドVPNでは、ポリシーマッチングによる接続制御とICカードの認証技術を応用することで、任意のルータ間のVPN構築を自動化できるとしている。
具体的には、次世代ICカードシステム研究会の持つ2階層PKI技術をVPN機器の認証に応用。VPNルータに各種設定を行なうプロセスを自動化する。これにより、各拠点ではオンデマンドVPNルータをインターネットに接続するだけで、グループ間のVPNが構築できるという。なお、実験で利用するオンデマンドVPNルータは、沖電気工業とNTTコムウェアの協力により開発した。
実験ではポリシー設定や接続制御などの面で評価を行ない。その結果をもとに2005年以降、多地点・大規模構成のオンデマンドVPN技術を確立を目指すとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.nttdata.co.jp/release/2004/120900.html
( 永沢 茂 )
2004/12/09 19:57
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