米Microsoftは22日、EUの第一審裁判所の決定を受けて、Windows Media Playerなどの機能を外したWindows XPを2005年1月からヨーロッパで出荷すると発表した。
Microsoftは2004年3月、欧州委員会により同社のOSが独占禁止法違反にあたるとして、Windows Media Playerを分離したWindowsの出荷や4億9,720万ユーロの課徴金支払いなどを命じる決定を受けている。Microsoftではこれを不服として、6月にEUの第一審裁判所に命令差し止め請求を行なっていたが、今回それが却下された。
欧州委員会の命令の是非を問う裁判は現在も継続中だが、EUの第一審裁判所では裁判の結果が出るまでの間も欧州委員会の決定には従わなくてはならないとしており、Microsoftがこれを受けてWindows Media Playerを外した機能限定版のWindows XPを出荷すると発表した。
Microsoftのブラッド・スミス上級副社長によれば、機能限定版は通常のWindows XPと同じ価格で販売され、EU以外の地域では今回のような機能限定版のWindowsを発売する予定はないとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.microsoft.com/presspass/press/2004/dec04/12-22CFIRulingPR.asp
EU第一審裁判所による声明文(英文、PDF)
http://curia.eu.int/en/actu/communiques/cp04/aff/cp040103en.pdf
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・ 米Microsoft、欧州委が下した独占禁止法違反の決定を不服として提訴(2004/06/09)
( 三柳英樹 )
2004/12/24 16:15
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