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NEC、“善玉”P2Pで100億人のネットワークを構築するプラットフォーム開発


 NECは、P2P技術を用いて各種コンテンツを安全に流通させるためのソフトウェアライブラリ「P2PWebプラットフォーム」を開発した。技術者などのプロフェッショナル・コミュニティで情報共有する基盤技術として採用される見込みで、2005年度の実用化に向けてアプリケーションを開発中だという。

 P2PWebプラットフォームは、情報を効率的に管理する分散ハッシュテーブル(DHT)技術を利用してサーバーを介さず端末同士がP2Pで情報交換できる情報流通プラットフォーム。DRM技術を利用したトレーサビリティや、暗号を利用したアクセス制御などの技術が搭載されており、著作権を保護しながらコンテンツの流通が可能で、掲示板やブログなどのコミュニティサービスにも利用できる。

 NECによれば「DHT技術を利用することにより、サーバーを全く介さずコンテンツをやり取りできるため、サーバーのボトルネックを解消できる。P2Pのスケールメリットを最大限に追求し、将来的には100億人規模のネットワークでも情報交換できるように研究を進める」という。また、アクセス制御技術については「暗号技術のみで実現しているため、グループ管理サーバーを設置する必要がなく、簡単に導入できる」とコメント。DRMを利用したトレーサビリティ技術を利用することで、コンテンツや利用者の状況把握も可能だとしている。

 NECでは、「ファイル交換ソフトなどで多くのユーザーがP2Pソフトを利用するようになったが、その一方で著作権を無視した違法コピーや不法コンテンツの流通も社会的問題なった」と“悪玉”P2Pについて言及。P2PWebプラットフォームでは、悪玉P2Pの問題点を克服し、「安心・安全な“善玉”P2Pを目指す」としている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.nec.co.jp/press/ja/0501/0402.html


( 鷹木 創 )
2005/01/06 17:51

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