マカフィーは、2004年に日本国内で流行したウイルスのランキングを発表した。同社のウイルス・脆弱性研究機関であるMcAfee AVERTの国内チームが、2004年1月1日から12月31日にかけて約7,000社のPC60万台を対象に調査したもの。
発表によると、検知数の合計では「W32/Lovgate.ah@MM」が362万9,832件で首位。「W32/FunLove.gen」(239万2,234件)、「BackDoor-CFB」(231万5,659件)と続く。また、3位に「W32/Netsky.d.eml!exe」(150万7,907件)、4位に「W32/Netsky.p.eml!exe」(124万2,471件)、7位に「W32/Netsky.q!eml」(90万7,339)、10位に「W32/Netsky.p@MM」(66万5,373件)とNetsky系のウイルスも目立った。
感染したPCの台数では、「Exploit-MhtRedir.gen」が1万3,479台と首位。Netsky系も「W32/Netsky.q@MM」が1万3,014台で2位、「W32/Netsky.p@MM」が6,469台で4位、「W32/Netsky.q@MM!zip」が5,858台で5位とそれぞれランクインした。また、検知数の合計で首位だったLovgate.ahも5,042台で10位にランキングしており、1台あたり約720回検知された計算になる。
このほか、7,000社の対象企業ベースによる感染数も発表。3,117社で感染報告があった「Exploit-MhtRedir.gen」が首位。また、3位に「W32/Netsky.q@MM」(2,196社)、4位に「W32/Netsky.p@MM」(2,080社)、9位に「W32/Netsky.d@MM」(1,486社)とこちらもNetsky系のウイルスが複数ランクインしている。Internet Explorer 6の「IFRAMEの脆弱性」を悪用するウイルス「Exploit-IFrame」も1,419社から感染報告を受けており、11位に入っている。
なお、米McAfeeでは3日、2004年に発生したウイルスやスパイウェアなど「脅威」のワースト10を発表している。ワースト10はアルファベット順で、「Adware-180」「Adware-Gator」「Exploit-ByteVerify」「Exploit-MhtRedir」「JS/Noclose」「W32/Bagle」「W32/Mydoom」「W32/Netsky」「W32/Sasser」「W32/Sdbot(sdbot、gaobot、polybot、spybotを含む)」。
米McAfee AVERTでは、2004年において脆弱なシステムを悪用した攻撃は380以上で、2003年と比べて約50%増加したと指摘。脆弱性を突いた攻撃件数は200万件以上検知したという。このほか、2005年にはスパイウェアや不審なコンテンツが引き続き増加するだけでなく、そのプログラムが一層複雑化すると予想。ウイルスがスパムやフィッシングサイトなどと組み合わさり、個人ユーザーを対象にフィッシング詐欺が増加すると懸念している。
関連情報
■URL
マカフィー
http://www.mcafee.com/
ニュースリリース(英文)
http://www.mcafeesecurity.com/us/about/press/mcafee_enterprise/2005/20050103_093758.htm
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( 鷹木 創 )
2005/01/06 19:16
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