Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

IPAへのウイルス届出、2004年は52,151件~2003年から3倍の増加


 情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は6日、2004年のウイルスと不正アクセスの年間届出状況をとりまとめた。

 ウイルスの届出件数は合計52,151件だった。2001年に24,261件を記録した後、2002年は20,352件、2003年は17,425件で減少傾向にあったが、2004年は最悪だった2001年の2倍以上、2003年に比べると約3倍に増加している。ただし、実際に感染して被害があったケースは2000年の20%以降は減少傾向にあり、2004はわずか1%に止まったという。

 届出のあったウイルスは142種類で、最も多かったのは「W32/Netsky」の15,895件。Netskyは3月以降の月間届出数で10カ月連続でワースト1を記録した。以下、「W32/Bagle」が4,838件、「W32/Mydoom」が4,388件、「W32/Klez」が3,498件、「W32/Lovgate」が2,569件などと続いている。上位3種についてはそれぞれ30種類以上の亜種が次々に出現し、検出数ではこれらの亜種だけで全体の9割以上を占めていたという。

 不正アクセスの届出件数は594件だった。2001年に550件、2002年に619件と増加した後、2003年には407件といったん減少したが、こちらも2004年に再び増加に転じた。IPA/ISECでは増加の原因として、「無差別に攻撃が行なわれることにより企業・個人ユーザー問わず攻撃を受けている」ためと推測している。内訳は、侵入が43件、アクセス形跡(未遂)が515件、ワーム形跡が7件、メール不正中継が3件、アドレス詐称が11件、DoSが4件、その他が11件だった。

 なお、実被害件数はこのうち72件に止まっており、2003年の126件から減少した。企業におけるセキュリティ対策が進んだことで実被害が減ったものと推測している。実被害に至ったケースの被害内容を見ると、ファイルの書き換えが21件と最も多く、ホームページ改ざんが15件、サーバーダウンが5件などと続いている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2005/01outline.html

関連記事
ウイルス・不正アクセスともに届出数が減少~IPA調査(2004/01/08)


( 永沢 茂 )
2005/01/06 20:41

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.