スペインのセキュリティベンダーであるPanda Softwareは現地時間の10日、WMV形式の動画ファイルを装うトロイの木馬型ウイルス「Trj/WmvDownloader.A」「Trj/WmvDownloader.B」がKazaaなどのP2Pファイル交換ソフトネットワークで感染を広げていると警告した。
WmvDownloaderは、マルチメディアコンテンツの知的所有権を保護するための技術「Windows Media Digital Rights Management(DRM)」を悪用する。通常、DRMで保護されたコンテンツを再生する場合、有効なライセンスがローカルになければインターネット上でライセンスを検索する仕組みだが、WmvDownloader.Aでは「overpeer」、WmvDownloader.Bであれば「protectedmedia」という企業のライセンスが必要だと騙り、特定のサイトからライセンスをダウンロードしようとするという。
しかし、実際にダウンロードされるのはライセンスではなく、「Adware/Funweb」「Dialer Generic」「Spyware.AdClicker」などのアドウェアやダイヤラー、スパイウェア。また、「Trj/Downloader.GK」といったウイルスに感染する場合もある。
Pandaによれば、WmvDownloaderのファイル名には極めて多くのバリエーションがあるとし、KazaaやeMuleといったP2Pファイル交換ソフトで感染を拡大しているという。今後は、メールやインターネット上のダウンロードサイトなどからの感染も警告している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.pandasoftware.com/about/press/viewNews.aspx?noticia=5818
( 鷹木 創 )
2005/01/11 13:05
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