トレンドマイクロは11日、サポートセンターに寄せられた被害件数をもとにした2004年12月度の「ウイルス感染被害レポート」を発表した。
12月の報告件数は3,815件で、11月の3,723件から大きな変化はなかった。ランキングは1位が「TROJ_AGENT」の178件、2位が「WORM_NETSKY」と新種ウイルスの「TROJ_GEMA.F」の122件、4位が「WORM_RBOT」の121件、5位が「JAVA_BYTEVER.A」の112件。TROJ_GEMA.Fは、トロイの木馬型の不正プログラムの一種で、実行されるとファイルのダウンロードを試みるが、バグのために失敗するという。全体の傾向としては、ランキング内のワーム型を除く8種類全てがWebでダウンロードされるタイプによるウイルスが多かった。
また、2004年末にメールと偽のサイトを組み合わせたフィッシング詐欺や架空請求が増えたことを指摘。最近の事例として、架空請求メールにユーザーのIPアドレスを表示する手口を報告している。これは、スパムメール内のリンクにユーザーのメールアドレスが仕込まれており、そのリンクをクリックするとアダルトサイトが表示されるだけでなく、ユーザーのIPアドレスなどの情報を含んだ「有料サイト登録完了」という旨の架空請求メールが届く仕組みだ。
トレンドマイクロでは、「IPアドレスは一般的なWebへのアクセス時にもサイト側に通知されるため特別な情報ではない。しかし、メールアドレスとセットで表示することによって、ユーザーの個人情報を把握しているかのように見せかける巧妙な手口」と説明。さらに、「見覚えのない迷惑メールは読まずに削除する、見知らぬサイトにアクセスしないことは重要な対策。万が一このようなメールやサイトに出くわしても冷静に判断してほしい」と注意を促している。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.trendmicro.com/jp/security/report/report/archive/2004/mvr0412.htm
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・ トレンドマイクロ2004年ウイルスランキング、マスメール型が世界的流行(2004/12/20)
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( 増田 覚 )
2005/01/11 19:44
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