ISPの米Panixは現地時間の17日、15日から16日にかけて同社ドメイン「panix.com」が何者かにハイジャックされていたことを発表した。panix.comのWebサーバーへアクセスできなくなったほか、panix.comへのメールも異なるサーバーへ送信されたていたという。
今回のハイジャックは、Panixのトップレベルドメイン(TLD)のDNSサーバーが誤った情報に書き換えられたことで発生した。この事態にPanixでは代替のドメイン「panix.net」を用意。16日夕方に情報を修正したが、TLDの情報が書き換えられていたため、世界中のDNSサーバーへ誤った情報が伝わっており、panix.comのWebサーバーやメールサーバーにアクセスできない状況が続いたという。なお、当面はpanix.comとpanix.netの両ドメインでアクセスできるが、24日までにpanix.netの使用を中止するよう呼びかけている。
Panixによれば、このハイジャックは、オーストラリアのレジストラであるMelbourneITが、panix.comに関する不正なドメイン移転要請を誤って受理してしまったことが原因だ。Panixでは「通常の手続きであれば、panix.comのもともとのレジストラと現在のドメイン所有者に対して、MelbourneITは移転を知らせなければならなかった。そうしていればハイジャックは発生していなかった」とコメントしている。
Panixでは、米国と少なくとも3カ国の法執行機関がこの件について捜査中であると発表している。
関連情報
■URL
Panix(英文)
http://www.panix.com/
MelbourneIT(英文)
http://www.melbourneit.com.au/
( 鷹木 創 )
2005/01/19 14:33
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