Yahoo!オークションにおける詐欺被害者が、「被害者が多発するシステムそのものに瑕疵がある」としてヤフーを相手に損害賠償請求訴訟を起こすことをWebサイト上で公表した。
Yahoo!オークションでの商品未着などの詐欺被害に対してヤフーでは、最大50万円まで補償する制度「Yahoo!オークション補償」を設けている。しかし、原告団では「補償規定を前提としても、被害者が多発するシステムの構築法そのものに瑕疵がある」として、2005年3月末までに名古屋地方裁判所にヤフーを提訴する予定だ。
原告団の代理人を努める錦総合法律事務所の福島啓氏弁護士はヤフーについて、「落札者と出品者の取引を円滑に行なわせる義務があり、商品未着などの事件は債務不履行にあたる。また、多くの被害者から通報を受けたにも関わらず問題のあるオークションシステムを放置したことは注意義務違反だ」と指摘。原告団長の水野昇氏は、「オークションの管理はヤフーの責任。数年前から指摘されていた詐欺被害の対策を、なぜトップページなどの目立つ場所に掲載しないのか」と批判した。
水野氏によれば訴訟の公表以来、全国各地から問い合わせが寄せられているという。訴訟の委任状についてもすでに10数名から送付されており、最終的には100名以上の原告団となる見込み。請求金額は1,000万円以上になるとしている。
なお、ヤフーでは「オークションを悪用した詐欺に対しては、考えられる限りの防止手段を実施している」とコメント。「現行の法令や類似事案に対する過去の裁判事例などに照らして、事業者として必要な注意義務は果たしている。訴訟ということになれば、裁判を通じて当社の考えを説明する」と述べた。
関連情報
■URL
集団訴訟原告団募集サイト
http://web-sos.info/
( 鷹木 創 )
2005/01/26 14:34
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