Internet Watch logo
記事検索
最新ニュース

米Yahoo!、キーワード入力が不要な検索ツール「Y!Q」ベータ版を公開


 米Yahoo!は3日、これまでにない種類の新しい検索技術「Y!Q」のベータ版を公開した。Webページに表示されているコンテンツの内容を解析し、それに関連するページを検索するものだ。

 例えば、ニュースを読んでいるときに関連した他のニュースを検索したいと思っても、通常のサーチエンジンではどんなキーワードを入力したらいいのか思い付かないことが多い。しかしY!Qでは、ニュースの全文を選択するだけで必要なキーワードを選び出し、必要であればさらに補って検索を行なってくれる。手作業で検索した場合に比べて大幅に検索時間を短縮できるとともに、より関連性の高い検索結果が得られる。

 Y!Qを利用するには、いくつかの方法がある。まず1つは、Webページに埋め込まれているY!Qタグのリンクをクリックする方法だ。このリンクにはYahoo!が提供しているJavaScriptのコードが埋め込まれており、クリックするとフローティングウィンドウが現われ、自動的に検索結果を読み込んで表示する。ただしこの方法は、Webページの制作者があらかじめタグを埋め込んでいる場合に限られる。

 ユーザー側でY!Qを使うには、Internet Explorer(IE)用のツールバー「Y!Q Demobar」かFirefox用の拡張機能をインストールする方法がある。IEにY!Q Demobarをインストールすると、ツールバーに「Related Search」というボタンが表示される。例えば、ニュースの中の興味を持った部分をマウスで選択したうえでRelated Searchボタンを押すと、自動的に検索結果が読み込まれる。Firefoxの拡張機能でも同じように利用できる。


ページ上にY!Qタグが埋め込まれたリンク(写真では「Search Related Info」部分)があれば、これをクリックするとフローティングウィンドウが開き…… その中にY!Qによる検索結果が表示される。なお、ブラウザによっては、フローティングウィンドウではなく通常のウィンドウでY!Qの検索結果が表示される場合もあるようだ

IEに「Y!Q Demobar」をインストールした状態。「Related Search」ボタンが用意されている。Y!Q DemobarはWindows 95以降のIE 5以上に対応する

検索結果画面。自動的に抽出されたキーワードの一覧も表示されているのがわかる

 検索の手間を減らし、同時に検索結果の質を向上させるという2つの要求を両立させることは極めて難しい。Googleはすでに「Google Suggest」や「Google Set」という技術でユーザーが思い付かないキーワードを示唆してくれる技術を実験的に公開しているが、現時点ではそれほど実用的とは言えない。一方、Y!Qはベータ版とはいえ、かなり検索しやすい印象を受ける。ただし、残念ながらまだ日本語には対応していないようで、日本語の適切な検索結果を得ることはできなかった。

 なお、Yahoo! Search公式ブログによると、「Y!Q」という名前は「IQ」をもじったものだという。


関連情報

URL
  Y!Qの概要(英文)
  http://yq.search.yahoo.com/splash/start.html
  Yahoo! Search公式ブログ(英文)
  http://www.ysearchblog.com/archives/000074.html

関連記事
検索語の候補をリアルタイム表示する「Google Suggest」ベータ公開(2004/12/13)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2005/02/04 12:08

- ページの先頭へ-

INTERNET Watch ホームページ
Copyright (c) 2005 Impress Corporation, an Impress Group company. All rights reserved.