矢野経済研究所は、光通信市場に関する調査結果をとりまとめた。調査は2004年10月から2005年1月にかけて、通信キャリアや光通信関連機器メーカーを対象に、面接取材を中心として行なわれた。
調査によると、2004年度の光伝送設備全体の市場は、2003年度の1,086億円から1,640億円に成長する見込みで、2005年度には2,000億円に達すると予測。光伝送設備市場の中では、1本の光ファイバを複数の加入者で共有するPONシステム市場が急成長しているという。
PONシステム市場の拡大の要因としては、各通信事業者が、光ファイバを用いて1Gbpsの通信速度を実現するGE-PONを導入し始めたことが挙げられており、2004年度の市場規模は470億円、2005年度は1,000億円に成長すると予測している。PON(Passive Optical Network)は、光ファイバ網の途中に光スプリッタと呼ばれる分岐装置を設置することで、1本の光ファイバを複数の加入者宅に分岐して引き込める技術を指す。
一方で、光ファイバと銅線ケーブルなど異なる伝送媒体を接続して信号を相互に変換するメディアコンバータ市場は、2004年度が71億円の見込みで、2005年度以降もさらに市場規模が縮小するとしている。
インターネットのバックボーン回線などに用いられるSONET/SDHシステム市場は、2004年度に690億円、2005年度781億円と需要が高まるほか、WDNシステム市場は2004年度が338億円、2005年度が393億円になる見込みだ。
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■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.yanoresearch.jp/pdf/press/050216.pdf
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( 増田 覚 )
2005/02/17 17:37
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