コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は、福岡県警生活安全総務課と博多署が23日、無料配布されているコミュニケーションソフト「Hotline」を使ってフォントプログラムを無許諾公開していた神戸市の25歳の男性を著作権法違反の疑いで逮捕したと発表した。
Hotlineというのは、古くからあるサーバー/クライアント型コミュニケーションソフトで、チャットや掲示板、ファイル転送などの機能がある。ACCSによると、逮捕された男性は2004年6月、自身が運営するHotlineサーバーで、フォントワークスジャパンが著作権を持つフォントプログラムをインターネット上に公開。IDとパスワードを与えられた者だけがダウンロードできるようにしていた。ACCSの調査によると、販売価格に換算できるものだけでも約1億1,000万円相当の3,280ファイルがアップロードされていたという。
なお、今回の事件では、フォントプログラムに埋め込まれていた固有のユーザーデータから流通元が特定された。博多署では2004年12月、別のHotlineサーバーを運営していた熊本市の33歳の男性を逮捕しているが、そこにアップロードされていたフォントプログラムと、今回逮捕された神戸市の男性が運営していたサーバーにアップロードされていたフォントプログラムには、いずれも同じユーザーデータが含まれていたという。
まずフォントプログラムを購入した正規ユーザーが、それを熊本市の男性が運営するHotlineサーバーにアップロード。それを入手した大阪市の47歳の男性や札幌市の44歳の男性が、さらに神戸市の男性のHotlineサーバーにアップロードした経路が判明した。ACCSでは、正規ユーザーを発信元とした、インターネットを通じたプログラムの複製・送信の連鎖が浮き彫りになったとしている。
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■URL
ニュースリリース
http://www2.accsjp.or.jp/topics/news3.html
( 永沢 茂 )
2005/02/23 21:42
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